特定非営利法人(NPO法人)と個人をつなぐプロジェクトをコーディネート 堀久仁子さんのインタビュー

大阪市では、今後社会のために何かをしたいと希望する世代や、育児中の母親の活動のきっかけづくり等を支援するとともに、現在地域のリーダーとして活躍する女性や、ボランティア団体、NPO団体との出会い・交流の機会を提供し、それぞれが持つ可能性を広げていくことをめざし、身近な社会で輝く女性への支援事業を実施しています。

身近な社会である「地域」で活躍されている方を訪ね、活動の内容、ご自身の経験談やこれから「何かを始めたい」と考えておられる方へのメッセージなどを伺いました。

特定非営利活動法人サービスグラント 関西事務局    

堀 久仁子(ほりくにこ)さん

取材日:平成27年3月10日(火曜日)

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多様な人との関わりが、自分の成長と喜びに

【プロフィール】

コミュニティ活性化支援を行う一般財団法人大阪市コミュニティ協会に所属し、2013年から非常勤職員として特定非営利活動法人サービスグラント関西事務局の運営に携わる。日々特定非営利活動法人(NPO法人)と個人をつなぐプロジェクトのコーディネートに関わり活躍中。

  • プロボノワーカー※1(スキルを持つ社会人)のボランティア活動を支援

堀 久仁子さんが参加する特定非営利活動法人サービスグラントが提供しているのは、社会人として培ったスキルを活かして様々なNPO団体や地域団体が抱える課題を解決するユニークな社会貢献のカタチです。

「私たちは、クリエイティブ系や営業系だけでなく、事務・経理系も含めた様々なスキルを持つ社会人のみなさんにプロボノワーカーとして登録いただき、各自が持つ知識や経験、スキルを活かしてNPO団体や地域団体の事業支援やPR支援等を行っています」

具体的には、5~6人のチーム制をとり、週5時間・4~6か月のプロジェクト形式でホームページや広報物の企画・制作、業務改善による効率化支援等を実施。確実に成果物や効果が出ることを大切にしているとのこと。事務・経理系では業務の効率化や業務の流れづくりに関わるものもあります。

「社会人になるとボランティアはできないと考えている人も無理なく参加でき、社会を変える一員になれるということが喜ばれていますね」

と堀さんは、多くの人が参加する理由を語ってくれました。

※1「プロボノ」とは、「公共善のために」を意味するラテン語「Pro Bono Publico」を語源とする言葉で、【社会的・公共的な目的のために、職業上のスキルや専門的知識を生かしたボランティア活動】の意味。サービスグラントでは、日頃会社や仕事で培ったスキルを社会貢献に活かしたい社会人がプロボノワーカーとして登録しており、プロジェクトごとにチーム編成を行ってNPOや地域団体の課題を応援しています。

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  • 仕事で忙しい社会人でも社会貢献活動に参加できる魅力に共感

学生時代からボランティアに取り組み、将来は音楽を使ったまちづくりや社会貢献をしたいとの思いがあったという堀さん。そんな中でサービスグラントが主催する「大人の社会科見学」に参加したのをきっかけに、社会人でもボランティアに参加できるしくみがあることを知ったのだとか。

「私自身、社会に出たらボランティアができなくなるという現状に学生時代からずっと疑問を持っていました。実際働き出したら、とてもじゃないけどボランティアはできなくて・・・。そんな時、何気なく参加した『大人の社会科見学』をきっかけに、社会人でもボランティア活動を継続できることに大きな感銘を受けました」

その出会いからしばらくして、偶然にも堀さんが所属する一般財団法人大阪市コミュニティ協会の事業として、サービスグラントが実施するプロジェクトに関わることになりました。

「興味のあったサービスグラントの活動や運営に関わることができると知り、本当に感動しました。今は関西事務局の運営という重要な役目をいただいており、毎日が充実していますね」

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  • プロボノワーカー、NPOの人たちと心を一つにして課題を解決する楽しさ

「私の立場は、コーディネーターとしてプロジェクトをサポートし、プロボノワーカーとNPOや地域活動団体とを結びつける役割です。直接支援するわけではありませんが、プロジェクトに関わるみなさんが課題解決に向けて、思いを共有しながら真剣に取り組んでいく様子を間近に見られるのはコーディネーターの醍醐味ですね」と堀さん。ご自身も多くの人との出会いを通して、新たな発見や気づきを日々実感しているそうです。

「もう一つ嬉しいのは、参加されたプロボノワーカーやNPO、地域活動団体の方たちが楽しみながら活動し、次々とアイデアを出してくれたり、時にはプロジェクト終了後も引き続き活動の支援に取り組んでくれたりすることです。プロジェクトに関わったすべての人に喜んでもらえて、それが自分の成長にもつながる…そんなハッピーな活動を仕事にできるなんて、本当に幸せです!」

支援する側と支援を受ける側の垣根を越えて、人と人が理解し合い、「社会のために」という強い意識が生まれていくサービスグラントの活動は、堀さんの大きなやりがいになっています。

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【堀さんからのメッセージ】

  • 育休明けの女性や子育て中の女性も活躍の場がたくさん。ぜひ参加を!

「プロボノワーカーは、誰でも参加できることが魅力です。支援している団体の活動内容も、子ども・教育や環境、文化・芸術等幅広く、特殊なスキルを持っている方だけでなく、事務や接客スキルを持っている方も含めて、自分の興味があるテーマで支援に関わることもできます。自分の力を世の中のために活かせる喜びはもちろん、日頃触れられない多様な人とチームで活動することを通して、多くの刺激を得ることができます。仕事とは違うカタチ、違うメンバーで社会に関わることの意義を実感できる貴重な体験だと思います。これからは“ママボノ”というスタイルで産休・育休明けの女性、子育て中の女性も参加できる取り組みも進めていくので、ぜひご参加ください!」

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