この活動を10年続けて根付かせたい! 松永弥生さん(一般社団法人痴漢抑止活動センター代表) チャレンジの先輩に聞く!活動を始めるヒントVol.5

痴漢抑止バッヂの松永さん

私たち大人があなたたちを守ります

痴漢抑止

「これまで特にボランティア活動などもしたことが無かった」という松永さんが、痴漢抑止という社会課題に立ち向かったきっかけは、友人のフェイスブックでした。

「娘が、手づくりの痴漢抑止カードをカバンにつけたところ、痴漢にあわなくなった」という投稿を見た瞬間、「いいアイディア!」と思うと同時に「このカードをつけているのがこの子たった一人というのは切ない。仲間がいて欲しい」と感じたといいます。

その日のうちに「缶バッジにして広めようよ」と提案し、その1か月後には「Stop痴漢バッジプロジェクト」として活動を開始されました。

痴漢被害にあって一人で悩んでいる女の子たちに「あなたは一人じゃない」「私たち、大人があなたたちを守ります」と伝え、彼女たちが安心して電車通学・通勤できる社会にすることを目標に、活動しておられます。

共感を得るためには伝えること

缶パッジ

『痴漢抑止バッジ』を作るというアイディアが浮かんだものの、モノ作りについては素人。

デザインのことも、流通のことも、営業のことも何もわからなかったという松永さん。

知り合いに相談する中で、様々な専門家を紹介してもらうことで事業化することができたそうです。

当初「地道にやっていくうちに広がれば」と思っていたそうですが、デザインコンテストの開催に協力してくれた会社の取締役から「社会的意義があるのだから、もっと大きく動かないと」と発破をかけられます。

活動の初期段階で、経営者としての経験豊かな方からアドバイスを頂けたことは、事業を発展させる上で大きな力になったそうです。

その後、プロジェクトを継続するために一般社団法人を立ち上げられ、本業のライターとしてのスキルを活かし、心に訴えかけるメッセージで全国各地の電鉄会社やコンビニ等流通業界に「痴漢抑止バッジ」を広めておられます。

松永さんは、自分のことを「怒りっぽいタイプ」と自己分析されます。

活動を始めるにあたって、家族や、発案者である友人からは、「誰ともケンカしないでね」とアドバイスされたそうです。

痴漢犯罪に対する怒り、大人として子ども達を守れていないことへの強い想いが活動のモチベーションですが、活動の手法は、共感と理解を育てること。

「痴漢防止」「痴漢撲滅」などの用語ではなく、あえて「痴漢抑止」という言葉を選択したことも、男性にも訴求する活動にしたいという思いからだそうです。

実績をつくるために、今が頑張りどき

駅内コンビニなどの販路は拡がってきたものの、バッジの売り上げだけでは活動の継続は厳しいというのが実情ですが、企業からの協賛金などを集めるためには実績がないと難しい。
実績を作るためには継続しかありませんので「この2、3年が一番苦しい時」と覚悟して取り組んでおられます。

活動は一人でやっている状況で「〝ワタシ″がもう一人欲しい!と思う毎日です」と笑う松永さん。

今はスタッフを雇う余裕もありませんが、ボランティアではなくギャラの発生する仕事としての関係を築いていきたいという想いを持っておられます。

「フルタイムでは働けないけれど、1週間に数時間ならできる」という様々なスキルを持った女性たちとつながることができればと期待しておられます。

始めることを怖がらないで

松永さんは、初めて女性チャレンジ応援拠点に来られた時を振り返り「あたたかな空気で、心を開いて話ができる雰囲気がありました」と語っていただきました。

これまでにも、営業など専門的なことについて相談できる機関を利用していたそうですが、女性チャレンジ応援拠点には社会課題としてどう活動を広めていくかということを相談しに来られます。

「色々な相談機関でアドバイスを受けながら、『何をやるのか』については自分で決めています」と利用のコツを教えていただきました。

なにか始めたいという人たちに向けて「始めることが一番大切」とメッセージを頂きました。

「こんなに大変だと知っていたら、始めなかったかもしれません。勢いで動き出したことが、一番よかったこと」とおっしゃいます。

「もともと存在しなかった活動。上手くいかなくて辞めても、前より(世の中が)悪くなるわけではない」と覚悟を決めています。

動きだせばサポートしてくれる人と出会えます。始めることを怖がらないで」と力強いメッセージをいただきました。

一般社団法人痴漢抑止活動センター
〒541-0051 大阪市中央区備後町3-6-2 大雅ビル10F-242
http://scb.jpn.org/

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