身近な社会できらめく★女性(4)~身近な社会で輝く女性への支援事業~

大阪市では、今後社会のために何かをしたいと希望する世代や、育児中の母親の活動のきっかけづくり等を支援するとともに、現在地域のリーダーとして活躍する女性や、ボランティア団体、NPO団体との出会い・交流の機会を提供し、それぞれが持つ可能性を広げていくことをめざし、身近な社会で輝く女性への支援事業を実施しています。

身近な社会である「地域」で活躍されている方を訪ね、活動の内容、ご自身の経験談やこれから「何かを始めたい」と考えておられる方へのメッセージなどを伺いました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA特定非営利活動法人 にしよどにこネット

副代表理事・事務局長 福田 留美(ふくだ るみ)さん

取材日:平成27年3月12日(木曜日)

 

子どもも親も一緒に育つ“子育て支援”

【プロフィール】

1997年に子育てサークルに参加し、中心スタッフとして活躍。2008年に特定非営利活動法人にしよどにこネットを設立し、親子が気軽に立ち寄れる『こそだてひろば』の運営をはじめとした多彩な子育て支援活動を行っている。

  • 誰もが安心して子育てができる地域ネットワークづくりをめざして

地域コミュニティの衰退により、多くの母親が子育て中の孤立や不安を抱えている現在。この社会問題の解決につながる地域活動を行っているのが、にしよどにこネットです。

「私たちは、“共同・安心・信頼”できる子育ての仲間づくりをテーマに、親子の主体性を育み、地域で安心して生み育てられる街づくり、子育て支援を行っています」と話してくれたのは副理事を務める福田 留美さん。ご自身も子育て支援活動に参加しながら、二人のお子さんを育てられました。

「活動内容は幅広く、主には大阪市の委託事業として、0歳〜3歳の子どもと保護者がゆったりと過ごせる無料の集いの場『こそだてひろば』の運営、野外での遊びを通して子どもたちの心と体を育てる『冒険あそび場』など、現在は10のプロジェクトを進めています」

他にも、学校に妊婦さんや赤ちゃんと出向き、命の尊さを伝える『いのちのふれ合い授業』のように、次世代のための子育て教育にまで活動は広がっています。

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  • “支援する”という感覚がなくなるくらい楽しい活動

20年近く前、結婚後引っ越した西淀川区で出産。知り合いも少なく慣れない土地での子育てをスタートさせた経験を持つ福田さん。当時、西淀川区で唯一活動していた子育てサークルに参加するうちにご自身もサークルのリーダーとして活躍するように。

「サークルからのスタートも含めるとこの活動に参加するようになって約20年近くが経ちます。思い返すとすべての活動が楽しく、今では活動が自分の生活の一部になっている感じがします」と子育てが落ち着いてからも活動を続ける理由を語ってくれた福田さん。

「私も含めて、にこネットの活動メンバーは、自分が支援者だと意識している人は少ないと思います。まるで学校のサークルっぽいノリで、『こんなんやりたいねん!』と誰かからアイデアが出れば、プロジェクトがすぐスタートするんです」

「楽しそうだから私も!」とポジティブに人がどんどん参加して、支援の担い手になっていく…そんな感じで、実際ににしよどにこネットのスタッフになる人は、活動に参加した人が多いのだそう。

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    • 多くのお母さんたちの“心の安全基地”をつくれた達成感

毎日の活動が楽しいという福田さんにとって「一番嬉しいことは?」との質問には、「支援しているお母さんが、子育ての不安がなくなり、毎日楽しそうにしてくれることはもちろん、その子どもたちが大きく成長していく姿を間近で見られるのは最高に嬉しいですね。一人じゃなく、地域のみんなで子育てしていることが実感できますから」

長年、子育て支援活動をしてきて、2008年に子育てのストレス発散や悩み相談に気軽に立ち寄れる場所として特定非営利活動法人(NPO法人)にしよどにこネットを仲間と共に設立した福田さんにとって、支援をしたお母さんや子どもがまるで自分の家族のように感じられるのだそう。

「子どもの入園・入学等で、日常的には『こそだてひろば』や子育て支援事業を利用しなくなった方も、近況報告や相談等で時々施設に立ち寄られることもあり、ゆるく長いお付き合いができています。ある意味ここがお母さんたちの『心の安全基地』みたいな場所になってきているのかなという達成感はあります」と、福田さんは地域の中で一緒に子育てと活動を楽しむ仲間が増えていく環境ができていることを日々実感しています。

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【福田さんからのメッセージ】

  • やりたい!楽しそう!自分の直感を大切に

「私たちの活動では、子育ての先輩のお母さんたちとふれあう中で、子育て観も大きく変わります。私の場合は『子育てって大変、責任重大』と重く考えていたのが、先輩たちから色んなアドバイスをもらって、もっと気楽に子育てと向き合え、『子育てって今しか体験できない素敵な時間』と考えられるようになりました。私たちの支援活動に興味のある人は、難しそうと考えず、“やりたい”“楽しそう”という自分の直感を大事にしてください。子育て世代はもちろん、孫育て世代のシニア層の参加も多いので、誰でも大歓迎です。気軽に友だちの家に立ち寄る感覚で一緒に子育て支援活動に取り組んでみませんか? 毎日に笑顔と楽しさがあふれますよ!」

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