グンゼ株式会社は、平成26年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」優秀賞を受賞されており、「人間尊重」、「優良品の提供」、「共存共栄」という創業の精神を経糸(たていと)、社会からの期待に誠意をもって柔軟に応えることを緯糸(よこいと)とした理念のもと、アパレル、機能ソリューション、ライフクリエイトの3つの事業を展開する企業です。
商品開発を通じて女性が活躍している現状についてリポートします。アパレルカンパニーインナーウエア事業本部MD本部レディスMD部・倉田承江さんにお話を聞きました。
◇意欲のある女性が活躍し続けられる組織
グンゼグループでは、国内事業所46ヵ所で女性社員がリーダーとなって「明るく楽しく元気よくプロジェクト」を推進し、「コミュニケーション研修」「ハラスメント研修」の開催など職場内の風通しを向上させ、‘ここちよい’職場づくりを推進しています。
また、2012年に社長直轄の「女性きらきらプロジェクト」が発足。翌年、人事・総務部傘下に「女性きらきら推進室」を設置し、女性のキャリア開発支援を目的とした「女性きらきらフォーラム」や「メンタリング制度」など女性活躍の基盤づくりを行うほか、両立支援など様々な活動が実施され、「社内の意識が徐々に変化している」と感じています。
◇社会を牽引する女性を応援するブランド
このように社内で女性活躍の新しい活動が広がっていく中で、女性の視点を開発に活かしたインナーブランド『KIREILABO』が立ち上がりました。仕事と家庭の両立でストレスを抱えがちな女性達にここちよく過ごしていただきたい。そういった女性達を応援するのが『KIREILABO』の商品です。
◇女性の肌に寄り添う商品開発
肌にストレスを感じやすいという女性のために、縫い目が一切ない肌着を開発。洗濯表示のタグをプリントに変更し、一枚一枚丹念に袖を接着し、縫い目も縫製糸も全くない商品を完成させました。綿レーヨンで蒸れがなく、肌触りもやわらかい。肌へのストレスを極力少なくし、肌がデリケートになった女性に寄り添った商品です。
「『縫い目がチクチクする』という意見から衣類の根本的な課題に取り組みました。一過性の商品ではなく、女性の肌のことを考えている商品として浸透して欲しいと考えています」
◇男性バイヤーを変えた、女性視点の商品力
無縫製という初めての商品に「本当に売れるのか」と男性社員には心配されたそう。社内女性モニター100人で試着し、デザイン面、肌触りといった細かい感覚的なところなど消費者に近い感覚でモニタリング。試着意見や商品満足度を伝えた結果、『本当に肌にいいことにこだわった』商品の良さが男性社員やバイヤーにも理解され、次第に取扱い店舗が拡大していきました。
「バイヤーさんが『これは育てていくブランドですね。頑張っていきましょう』と応援してくださったので、さらにファンを広げることができました」
◇全ての女性を支援する発想へ
開発の過程で医師や専門家に相談する中で肌が敏感な女性が増えてきていることが分かり、現在は肌が敏感な女性全般にターゲットを拡大。
「1000人モニターを実施し、多くの女性のストレスをなくしたいという思いでデザイン性や機能性を充実させています。」
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男性も女性もそれぞれの視点で商品開発に関わることで、よりよい製品が生まれます。
多くの女性が活躍し商品開発に関わり、女性の視点から生み出されるグンゼの商品は、
社内の女性活躍推進にとどまらず、「ここちよく」充実した生活を送れるよう、
これからも全ての女性を応援し続けます。
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■企業情報
・会社名:グンゼ株式会社
・創立:明治29年8月10日
・代表者:代表取締役社長 児玉 和
・資本金:261億円
・売上高:1,412億円(連結) (平成26年4月1日~平成27年3月31日)
・従業員数:1,889名(単体)7,354名(連結) (平成27年3月31日現在)
・大阪本社 :〒530-0001 大阪市北区梅田2丁目5番25号 ハービスOSAKA オフィスタワー
・TEL (06) 6348-1313 (代表)
・事業内容:インナーウエア、レッグウエア、ハウスカジュアルウエア、繊維資材、プラスチックフィルム、エンジニアリングプラスチックス、電子部品、メカトロニクス、メディカル、スポーツクラブ、緑化、商業デベロッパー、温浴、エステイト開発、エンジニアリング
・ホームページ:http://www.gunze.co.jp/