大阪市では、自分の将来について考え、可能性を引き出すことができるよう、グループワーキングなど体験的な要素を取り入れた授業、「体験型指導プログラム」を平成26年度に開発しました。
平成27年度は、市立中学校6校、高校4校の計10校で実施しているところです。
平成27年12月14日に、特別顧問、特別参与として、日頃から大阪市の女性活躍促進の施策にご意見、ご助言をいただいている特別顧問の槇村久子さん(京都女子大学 宗教・文化研究所客員教授、一般財団法人大阪市男女共同参画のまち創生協会 理事長)と特別参与の徳谷章子さん(特定非営利活動法人ハートフレンド 代表理事)に、大阪市立南高等高校で体験型指導プログラムを実施していただきました。
南高校には、「英語科」と「国語科」があり、国語力・英語力という言語力を生かし、コミュニケーション能力とプレゼンテーション能力の育成に力を入れた指導が行われています。
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槇村さんは、英語科1学年の2クラス80名に対して、授業を行いました。ご自身が、新聞社や奈良県庁、大学の教授など、様々な職場や職業を経験されていることから、ご自身の半生を振り返りつつ、やりたいことを見つけるための行動について、学生時代や国際会議参加の実体験を交えたお話をしてくださいました。生徒自身も、どんなことをやりたいか、そのためにはどんなことができるかどんな仕事があるかを考えることで、自分の将来のイメージがふくらんだと思います。
「何でも一生懸命やっていると楽しくなる、世の中も技術もどんどん変わっていくけれども、これからは、こんなことをやりたいということをまず見つけて、どんな仕事があるかを考える。国際感覚も大事。自分のことだけを考えていたら世の中うまくいかない。途中で辞めたり、あきらめず、働き続けることが一番大事」という槇村さんの言葉に熱心に耳を傾けていました。
徳谷さんは、国語科の1学年2クラス79名に対して授業を行いました。徳谷さんは、過去に非常勤講師として南高校で理科を教えられていたというご縁もあり、教員時代のエピソード、3人のお子さんの子育て、そして現在代表理事としてNPO法人を運営していくことになったお話などもしていただきました。「何のために働くのか」「どんな働き方があるのか」という問いかけに生徒たちも積極的に発言をしていました。徳谷さんからは、生徒たちの発言一つ一つに、ご自身の実体験や世の中の動きを絡めてコメントされていました。生徒たちには、「これからいろんな生き方、働き方があるけれども、これだけは!と思える自分自身が大事なもの、守りたいものを一つでいいからしっかりもってほしい。そうすれば、どんな困難が待ち受けてようとも乗り越えられる!」という熱いメッセージをいただきました。