キャリア転換しベビーマッサージ講師へ　赤ちゃんと心が通うベビーマッサージの魅力をママへ！

ベビーマッサージ講師の藤原　由佳（ふじはら　ゆか）さんをご紹介します。

保育士なのに赤ちゃんのことがわからない

幼稚園教諭・保育士として働いていたので、出産前は子育てへの不安はあまりなく、早く赤ちゃんに会いたいという気持ちでいっぱいでした。
しかし、実際に娘が生まれてからは、日中はなぜか寝てくれず、ずっと抱っこ・授乳・散歩などを繰り返す日々。何をしても泣きやまない娘との生活でした。
想像していた生活と全く違い、常に娘を抱っこしながらの生活に疲れ切っていました。

また、娘が生まれた2020年はコロナウイルス感染症が流行しはじめ、友だちと会う機会もなくなり、大阪市の支援センターも閉鎖しました。帰省も頻繁にはできなかったのでまわりに頼る人がおらず、「育児の何が正解かわからない！」と娘と一緒に泣いて過ごした産後でした。

ベビーマッサージとの出会い

授乳して、おむつ替えをして、抱っこした状態のままソファーで寝て…と毎日同じことのくり返しに飽き飽きしていました。

「授乳って何分が正解？」どれくらいの母乳を飲ませたらいいかもわかりません。
「みんな寝かしつけってどうしてるの？」など、
「子育てのちょっとした話を誰かとしたい！」「家にいるばかりではなく、娘と一緒にどこかに出かけて気分転換をしたい！」そんな想いの中で出会ったのがベビーマッサージでした。

生後6ヶ月の娘と参加したはじめてのベビーマッサージのレッスンでは、人見知りなのもあって娘はずっと泣いていましたが、目の前の娘の姿だけに集中して、手を通しながら「いま」しかないこの瞬間の娘の温かさを感じることで、娘への愛おしさは増しました。

そして、赤ちゃんの成長スピードや体型に個人差はあるけれど、ただ目の前にいる子どもの姿を大切にしたいと思えたり、他の親子に出会っておしゃべりすることで悩んでいるのは自分だけじゃないんだと思えたり、レッスンを通して安心感を味わえました。

そして、赤ちゃんのことがわからないからこそ、知ることからはじめようと娘が生後８ヵ月の時にベビーマッサージの勉強をスタートしました。

ベビーマッサージ講師としての活動

始まりは娘のため、そして、育休復帰後の保育に活かすために学んだベビーマッサージですが、赤ちゃんと向き合うことで「いま」しかない時間を大切にできました。そして、赤ちゃんの発達を知ることで育児への自信にもつながり、心が前向きになりました。

そして、「子育てがわからないのは自分だけではない」「大変なのは自分だけじゃない」「ママは孤独ではない」と思えることがとても大切だと実感し、ママ同士で交流できる場所をつくりたいと思い、ベビーマッサージ教室をスタートさせました。

初月は1組の親子が来てくれただけでしたが、３年間で750組以上のご家族にレッスンをし、支援センターや親子カフェでのレッスンは３ヶ月先まで満席という状況になりました。
また、児童発達支援事業所やフォトスタジオ、マルシェなどで依頼を受け、ベビーマッサージ講師としての新たなステップも踏めるようになりました。

さらに、同じようにレッスン教室を開きたいという方へ教室開講準備のサポートもスタートさせました。教室運営やSNS発信のサポートも行っており、仕事の幅は広がりました。

今後の目標

これからは
・出会うママには、赤ちゃんの「今しかない姿」とゆったり向きあえる時間を過ごしてもらい、「あの時○○していたらよかった」などと後悔しない産後を過ごして欲しい

・「このままでいいんだ」「私だけじゃないんだ」とママが肩の力を抜いてホッと安心できる場所をつくりたい

・「ママたちの力になれるようなベビーマッサージ教室をつくりたい」と思っている人たちのサポートを丁寧に行っていきたい

・場所にとらわれずに好きな場所で、いろいろな経験をしながら働きたい
と思っています。

娘が生まれてくれたからこそ、子育ての楽しさ、大変さ、辛さも知ることができ、また「娘が一緒にいてくれるからきっと大丈夫」と自信や勇気をもらえたので、「私がいきいきしている姿を娘には見せたい」「楽しみながら働く姿を娘に見せたい」と思うようになりました。

「ママだからできない」ではなく「ママだから、娘がいるから頑張れる」を心に、これからもいろいろなことに挑戦していきたいと思います。

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