シングルマザーで3歳の女の子を子育てしながら「ちんどん通信社」のメンバーとして活躍されている林 風見花さんのインタビュー

有限会社東西屋が運営する「ちんどん通信社」のメンバー、林 風見花(はやし ふみか)さんを取材しました。

きらめく女性の応援ひろばでは、身近な社会である「地域」で活躍し、輝いている方を訪ね、活動の内容や経験談などから「輝き」のヒントを見つけます。

風見花さんは、大阪のちんどん屋・林幸治郎さんの長女として2007年に17歳でプロデビュー。主に踊り、ちんどん太鼓、芝居などを担当。シングルマザーとして3歳の女の子を子育てしながら、大阪市中央区を拠点に、地域イベントに参画する他、全国各地、海外公演でも活躍しています。子育てをしながら地方公演に出向くなど時間の調整の難しい仕事を続ける風見花さんに「輝く」ヒントを伺いました。

 

◇舞姫はおかあちゃん(現在の活動内容)

「ちんどん通信社」では主に踊りを担当し、芸者姿でのイベント出演の依頼も多いそう。地元大阪での仕事が中心だが、地方に出向くこともしばしば。3歳のお子さんを保育園に預けて公演先で仕事をこなします。代わりのきかない現場もあり、お子さんを近親者に預かってもらうことも。

「女性はどうしても出産や育児で活動できなくなってしまうこともあり、現在は女性の若手は私だけです。現場にニーズにあった人選でチーム編成を行うため、地方に行く仕事も断れませんし、指名があると特にそうです。海外公演などの時には一緒に連れて行って、子どもとの共演となることもありますね。」

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◇居場所がちんどん屋、それが始まり(活動の理由)

両親の離婚で、父のちんどん屋からしばらく離れていた時期があったそう。そんな時に熱中していたのが当時ブームだった「パラパラ」ダンス。ダンスイベントに出場するなど意欲的な活動をする中、母の元を飛び出し父のいるちんどん屋の事務所に寝泊まりするように。居候生活が始まり、しだいにちんどん屋に溶け込んでいったそう。

「自分にも手伝えることはないかと考えていたんですが、得意のダンスを活かして徐々に仕事に参加させてもらうようになりました。お客さんからの声援があると嬉しくて、どんどんのめりこんでいきました。」

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◇成長過程でシングルマザー(挑戦と挫折)

ちんどん屋生活にもしだいに馴染み、一人前に仕事ができるように自然となっていったそう。宣伝を任されたお店と地元客とをつなぐちんどん屋は、単に目立ってチラシを配ればいいということではない仕事。おばちゃんの世間話を聞いてあげて迷子になりかけたこともあるとか。

若くしておとなの世界に入り込んだことで、仕事(=人とのコミュニケーション)を通して世界が広がっていったと実感しているそうです。活躍できる仕事が増える中、3年前にシングルマザーとなって、仕事と子育ての両立がスタート。これまであった自分だけの時間は、ほとんどを子育てに費やす日々に。自由な時間がなくなり、精神的にもきつく孤独な状況で仕事をこなしていきました。

「私にしかできない仕事のオーダーがあっても、子どもが病気だと受けられない。仕事もたくさんあったし、この仕事が好きなので、ブレーキと感じることはありました。」

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◇地域とのつながり。身近にいた支援者(克服のポイント)

ちんどん屋の仕事以外にも地域イベントに参画している同社。地域イベントで風見花さんの活躍する姿を見ることもできます。現在、婚約者が子育てを手伝ってくれているのですが、地域イベントが二人の出会いの場となったそうです。

「いつも仕事で出来たつながりを大事にすることで成長できると考えています。アドバイスをもらったり、応援が励みになったり。だから地元のイベントにはできるだけ参加して、つながっていければという思いはありました。婚約者は、そんな私の活躍を何年も見てくれていたそうです。今では新しい家族として、私と娘を支えてくれています。地域のご縁があって嬉しく思います。」

◇ママから舞姫へ、輝ける瞬間がある(活動してよかったこと)

現在はちんどん屋の仕事は大阪が中心だそうですが、大阪の人は笑いや芸能にシビアと感じているそう。吉本興業や松竹芸能がお茶の間をにぎわす大阪では、目の肥えた一般の人に普通のことをしてもなかなか振り向いてもらえないこともあるとか。地方へ行くとそれとは逆の現象が起こるそう。

「大阪では喜んでもらえるかどうかは現場しだい。でも地方だとほんとんど喜んでもらえます。こんなことで、というようなことでも大喜びしてくれるので勘違いしてしまいます。それが気持ちよくてもっと頑張ってしまうんです。普段、大阪で鍛えられてるからやと思います(笑)。」

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◇自分なりでいい、つながっていくこと(読者へのメッセージ)

「子育てをしながら自分のやりたいことをやろうとして私のように苦しんでいるママも多いと思います。子どもから離れて自由な時間が欲しい、子育ての悩みで孤独なのは私も同じです。地域やいろんな人の助けがそうした不安を和らげてくれることもあります。私も人見知りで積極的に話しかけたりはできないのですが、私の場合『仕事=人とのコミュニケーション』がキッカケになりました。皆さんも何か自分なりのキッカケを見つけて、自分なりの両立を目ざしてください。」

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素顔は飾らない魅力のある林 風見花さん。今後はお子さんとの共演機会も増えるのかも。

まちでちんどん屋さんを見つけたら、彼女を探してみてください。

もっと踊りの勉強もしたいと意欲を見せる彼女の今後にご期待ください。

 

■お問合せ先

・会社名:有限会社 東西屋

・会社設立:1984年03月林 幸治郎をリーダーに個人商店「ちんどん通信社」として開業。

1995年11月社名を「(有)東西屋」に変更。以後「ちんどん通信社」をグループ名として活動。

・代表者:林 幸治郎

・所在地:〒542-0062 大阪市中央区上本町西2-6-21

・連絡先 TEL / 06-6764-1984  FAX / 06-6764-5776

・業務内容

1. 広告・宣伝・販促の代行          3. 各種タレント斡旋

2. イベントの企画・制作・運営  4. 各種出版物の企画・制作 etc

・ホームページ / www.tozaiya.co.jp             Eメール / office@tozaiya.co.jp

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