子育てに癒しの時間を 地域でつくるお母さんのつながり【チャレンジの先輩に聞く!活動を始めるヒント Vol.45】

岩柿 里奈さん
(ボランティアグループ Heal you 代表)

お母さんの悩みに寄り添う場づくり

ボランティアグループHeal youは子育て中のお母さんのための支援グループで、活動を始めて1年ほどの新しい団体です。もともと保育士や児童支援員として働いていた岩柿里奈さんが立ち上げました。現在は月に1回託児付き座談会を開催しています。

保育士として働く中で、子育てをしているお母さんを間近で見てきた岩柿さん。しんどいと思っても本音を隠して、気持ちを話したがらないお母さんが多かったそうです。コロナ禍で子育ての孤立が進み、児童虐待などつらいニュースが続く中、お母さんたちが気軽に話し、悩みを相談できるような場をつくりたい!との思いから、ボランティアグループHeal youが生まれました。

思いを伝えて仲間づくりを

保育園での仕事を通じて、悩んでいるお母さんにもっと向き合いたいと感じていました。お母さんの心を癒すために自分には何ができるのか考え、保育士をしながらカウンセリングの学校に通ったそうです。心のケアについて学んだことで、自分のやりたいことについて考え直すきっかけを得ることができました。

また、それぞれの目標を持った仲間との出会いを通じ、夢や目標の実現のためへの気持ちが前向きになったそうです。グループを立ち上げる決心をし、地域でお母さんを支援できる場づくりに向けて動き出しました。

学校では、目標について自然と話し合えるような仲間との関係を築くことができ、岩柿さんの思いに共感して一緒にグループで活動するメンバーにも恵まれました。自分の周りの人に思いを伝えることを意識したことで、仲間づくりにつながったと話します。また、SNSで自分の思いや、保育士目線での子育て層向けの情報を発信し、共感者を増やすことも続けてきました。

地域とのつながり・活動の広がり

岩柿さんは活動を進める中で、情報収集や学びの時間を大切にしてきました。当事者であるお母さんたちや子育て支援をしている方たちにインタビューをしてニーズを丁寧に聞き取り、活動の参考にしました。地域の子育て世代向けのお店にSNSを通じてコンタクトをとり、活動のチラシを置いてもらうなど、積極的に広報を行った結果、地域でのつながりを持つこともできたそうです。

あわせて、クレオ大阪中央の女性チャレンジ応援拠点も活用しました。思いを伝える練習を繰り返すことで活動内容、事業の提案内容を整理することができたそうです。ニーズの聞き取り、思いの発信、地域でのつながりづくりといった活動が実を結び、東成区の子ども・子育てプラザで託児付き座談会の開催に至りました。このイベントは現在も定期的に開催されています。

仲間同士での報連相を大切にし、同じ目標に向かって活動を進められるようにしています。活動を次につなげるためにも、意見を参考にしながら実践を続けています。

子育てが楽しくできる地域をめざして

お母さんへのインタビューで挙げられた悩みは、地域で子育てをするという考えが薄れている社会背景が原因だと岩柿さんは感じています。一人で子育てをするのではなく、当たり前に周囲に頼ることができる地域をつくり、子育てを楽しくできる社会につなげるために、努力を重ねています。
日曜日の昼間に天王寺区の「baila -Creative Space +Café」というカフェを間借りし、お母さんが集まり、つながりづくりができるようランチ会を開くなど、活動の拠点を持つこともめざしています。

くじけそうになったときはどう気持ちを切り替えていますか?と聞いたところ、「自分に今できることを考え、失敗を失敗で終わらせず次に生かすことが大切」と話してくれました。

いつも前向きに夢に向かって進み続けるその姿に励まされる方も多いでしょう。岩柿さんの今後の活動から目が離せません。

ボランティアグループ Heal you
https://www.instagram.com/mamaroom2022/

Follow me!

この記事が気に入ったら
いいね!しよう