第5・6児(双子)が生まれて初めて子育ての素晴らしさに気付き

大下さん一家
大下さんバストアップ

パートナー・家族と協力して育児・家事に取り組む男性を紹介します。

プロフィール

  • 大下 最弘(おおした ともひろ)さん
  • 21才の女の子、20才の男の子、18才の女の子、13才の女の子、10才の男の子、10才の男の子、三男三女の父
  • 飲食店のオーナーシェフ

 

出勤時間・退勤時間・お休みについて

  • 出勤時間9時 退勤時間22時 定休日は土曜日

家事・育児のパートナーとの割合について/妻:夫

  • 家事 9:1 育児 8:2

 

パートナーの勤務形態

  • 業種 : 自営業
  • 勤務時間:ランチ、ディナータイム各4時間前後=約8時間
  • 休日:お店の休日による

子どもひとりひとりの違う個性を尊重しながら子育てを

第4子が生まれるまで、両親が経営する飲食店で夫婦共に暮らしておりましたが、当時私は、子どもの沐浴やおむつ替えをした記憶がほとんどないような、イクメンとは真逆の父親でした。
その頃の妻は、まさしく「孤育て」の状態だったに違いありません。

そんな折、店舗の老朽化に伴いお店の移転が決まり、それを機に両親は隠居し、夫婦のみでの経営体制となりました。
そうしているうちに、今度は双子(第5、6子)が生まれ、私も否応なしに子育てに関わるようになったのです。

赤ちゃんと大下さん

ある日、4歳になる双子が逆立ちで3秒間停止するという目標を掲げて練習していたときのことです。双子ともに、目標にあと一歩というところで失敗しました。
そのとき、一人は、「あともう少しだから頑張る」言い、もう一人は、「達成しなかったからもうやめる」と言って諦めました。

「この違いは何なのか?」
と、この時は妙に興味がわくと同時に面白みを感じました。

今思えば当たり前なのですが、子どもはひとりひとり違い、その子に合わせて接する必要があるのだということを、このとき初めて、双子を通じて気付かされたのでした。

それまでは、「子どもとはこうあるべき」と考え、「学び」「しつけ」については、平等に行っていましたし、これが正しい方法だと思っていました。
しかしそれ以降、「それぞれの違い」がわかってからは、子どもたちと関わる事が、これまで以上に面白く感じるようになり、また、自分自身が楽しめるようになったことで、子どもや妻に寛容に接することができるようになりました。

子供とお風呂に入る大下さん

家事は妻任せだが、感謝と尊敬はいつも忘れない

育児には関わるようになった私ですが、実は、普段の掃除、洗濯、炊事にまったく関わっておりません。
その理由は、妻が掃除や洗濯が好きで、自分のペースを乱されたくないと考えているから。

僕がやることについて望んでいないどころか、「できれば関わらないでほしい」と言われたことがあり、妻に任せっきりになっています。

ただ、もしかすると1人目が生まれた時は、妻は私に何かしらの要望や意見を訴えてきていたのかもしれません。
それに気付かず、家事には一切目を向けない僕に、家族を守るため否応なしに「あきらめる」という選択をしたのではないか、と今振り返ると思います。

また、「どうやってそれで6人も子育てをしているのか?大変ではないか?」と聞かれることがありますが、上の子3人と、下の子3人の年齢が離れているため、家事・育児を上の子3人が戦力として活躍してくれるため、一人の子育ての6倍大変かと言われるとそんな事はありません。

それは上の子達をちゃんと育児家事に巻き込んでくれたからできている事であり、そういった事も振り返ると今では、妻に感謝と尊敬の念を抱くようになりました。

僕が家事に口をはさむことはありませんが、料理は得意なので、たまの休みの日には、私と子どもたちだけで夕食を作ったりして、一緒に父子料理を楽しんでいます。

料理をする子どもたち

期間限定の子育ては、優先順位をよく考えて

夫婦二人で切り盛りしている自営業者にとって、大切にしていることは「優先順位」と「トレードオフ」です。

妻は、たとえ仕事があったとしても、人手が不足していようと、学校の行事や参観、PTA活動などには出席し、必ず子どもの行事を優先していました。その徹底したスタンスを見ていると、ある種「覚悟」のようなものを感じます。

そういった姿を見てからは、可能な限りの準備を行い、お客さまに若干の迷惑がかかろうとも、妻の行動を支持したいと思うようになり、今はそうしています。
当然、仕事に完璧を求めたい気持ちはありますが、一方で子育ては期間限定だということも忘れてはなりません。

家庭か仕事か、どっちかではなく、どちらも大切にするために、優先順位を決めて取り組むという気持ちになれてからは、家のことも、お店の事も妻とはうまく回せていけていると思います。

育児に関わるなら、楽しんだ方が公私とも豊かになれる

育児に関わったことで一番感じたのは、妻への感謝と尊敬です。
第4子までの子育ての負担を妻に押しつけていたのにもかかわらず、子どもたちとしっかり向き合って、子どもたちの気持ちに寄り添って子育てをしてくれていたことに気付き、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そんな中で、父親として関われることを模索し、結果、1つ良い発見がありました。

それは、3人の息子の子育てのこと。我が家には男女3人ずついるのですが、やはり妻では理解しにくい男の子の学童期特有の意味不明な行動(例えば、すぐ高い所に登りたがる・雨の日に外で野球を始める・素っ裸でウロウロする等)でヒートアップしている時に、父親かつ男であるがゆえに、笑い飛ばせる自分がいることで、親子関係や夫婦関係が円満になっていると感じています。

5・6人目(双子)の子どもでようやく育児のメリットに気付いた私ですが、人が行動に移すのは、「①やりたくて仕方がない」か「②やらなくては仕方がない」のどちらかしかないので、せっかく育児に関わるなら楽しんだ方が、公私とも豊かにしてくれると信じています。

WLB(ワーク・ライフ・バランス)という言葉が最近はよく使われるようになり、働き方改革なども毎日ニュースで目にするようになりました。

大切なのは、子どもを生み育てるということは、子どもの未来だけではなく、自分たちの未来にも繋がっていく共同作業だということです。

共同作業だと考えることができれば、これからの「良い」と思える未来を、夫婦、そして子どもたちとも一緒に試行錯誤しながら作り上げていくことができるのではないでしょうか。

世の中には選択肢は無限にあります。それを自分たちで選択し、未来を作っていけるなんて、考えるだけでワクワクしませんか? 子育てをそんな風に考えられると、毎日が楽しいですよ。

大下さん家族

 

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