お腹も心も満たす”おかん”の井戸端食堂【チャレンジの先輩に聞く!活動を始めるヒントVol.9】

植田さんアイキャッチ

植田敦子さん(mamaお助け隊 和み 代表)

 

子育て中のママがホッとできる居場所があったら…

“おかん”こと、植田さんのフィールドは鶴見区。

区民センターと、地域の特別養護老人ホーム「らんまん」を会場に、「つるみのおかんの井戸端食堂」を月に3回開催しています。

夕方になると調理室から、美味しそうな料理の香りが漂ってきます。仕事を終えたママたちが子どもを連れて「ただいま」と帰ってきます。「おかえり」と植田さんが笑顔で迎えます。

植田さんはシングルマザーとして、出産してから一人で子育てをしてこられました。

子育ても仕事も頑張ってきた植田さんですが、娘さんが中学生のころは、思春期VS更年期という時期で衝突も日常茶飯事。そのたびに植田さんは逃げ場を求めて、自転車で「プチ家出」をしていたそうです。

いろんな方に支えられて今では娘さんも高校生となり、子育てがひと段落した時にふと浮かんだのが「私も誰かの力になれないかな?」という思いでした。

そこで、自分と同じように子育てや仕事に頑張るママが、つかの間でもホッとできる居場所を作ろう、と決心しました。

 

思いをカタチにする時が

食堂の風景
平成28年、しんどかった自身の経験を原動力にして、植田さんのチャレンジが始まりました。地域のママと子どもが一緒にご飯を食べながら、おしゃべりしたり、楽しく過ごしたりできる場所を作りたい!そう思った植田さんは自身の思いを形にしようと決意します。

大阪NPOセンターのソーシャルビジネスコンペに挑戦します。

入賞には届きませんでしたが、担当の方が面白い企画だからと、大阪市のモデル事業になることになり、専門家の助言を受けながら半年かけて試行錯誤のうえ、平成28年12月28日、第1回の「井戸端カフェ・井戸端食堂」がオープンしました。

記念すべき第1回のメニューは「鶏の照り焼き、切干大根の煮物、わけぎの酢味噌和え、お味噌汁」。限られた資金で食材を調達して献立を考え、地域の生産者さんや支援者から届けられた食材でいかに美味しいものを作るかも植田さんの腕の見せ所です!
献立

 

磁石みたいに、人や情報が集まる

初めは手作りのチラシを知り合いのお店に置いてもらったり配ったりしていました。やがて、区政だよりやホームページに掲載されたことがきっかけとなり、それを見たママがまた友達のママに…と、どんどん輪(和)が広がっていきました。もうすぐオープンしてから1年。

当時18名だった仲間も、今では80名ほどに増えたそうです。

調理・配膳に忙しく、来てくれたママ達とゆっくり話もできなくて申し訳ないと言う植田さんですが、それでもいいと人が集まってきます。

そんな植田さんの磁石にまた、新たなチャレンジを一緒に!と言ってくれる人がくっつきました。その人のおかげでまもなく子どもの学習支援も始まるそうです。

また、新たなワークショップ・座談会も計画されています。

子育てを頑張っているママを助けたい!心和む場所を作りたい!という想いで名づけた「mamaお助け隊 和み」。

「『mamaお助け隊』は、『ママを助けたい』にも聞こえるでしょ?助けてもらいたいママはたくさんいると思うし、ママが元気にならないと子どもは幸せにはなれないからね」とおっしゃいます。

まだまだチャレンジの途中!という植田さん。相談先をいろいろと探していた自分自身を振り返り、『女性チャレンジ応援拠点』のような場所があることを色んな人に知ってもらえるように広報頑張ってね!と、エールをいただきました。

植田さん

▼mamaお助け隊 和み

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