子ども教育のプロがお伝えします!忙しいパパ・ママのための子育て論

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仕事も家事もしっかりやって、子どもとの時間も有意義に過ごしたい。そんな思いのご家庭は多いのではないでしょうか。しかし、実際に子育てをしながら仕事をしていると、24時間があっという間に過ぎてしまい、忙しさにストレスを感じたり、子どものことをちゃんと見てやれていないのでは?と自己嫌悪に陥ることもしばしばかもしれません。こんな子育てでいいのかなと、時には不安な思いになるお父さん・お母さんも多いかと思います。

この記事では、「認めて ほめて 愛して 育てる」七田式教育で著名な七田厚先生から、子育て中のお父さん・お母さんへのアドバイスとメッセージをいただきました。

楽しい子育てにするには

子育てを楽しいものにするには、まず「良い親子関係をつくること」です。

いつも自分との約束を軽く考え、平気ですっぽかす人の言うことをあなたは信頼しますか?言うことを聞きますか?信頼もなく、言うことも聞かないと思います。それは、親子関係でも同じことです。

「子どもが親の言うことを聞かない」と言う前に、子どもの言うことを軽く考えないようにしましょう。
「いいよ!あなたの頼みなら何が何でも叶えてあげる」という親の言うことは、子どもは素直に聞きます。それが人間関係というものです。

これはもちろん、子どもが望んだら何でもしてあげましょう、買ってあげましょうということではないです。
「ねぇ、ママ。絵本読んで!」「パパ、一緒に遊ぼう!」という愛らしいお願いのことです。

「今、忙しいから後でね」と返事はしたけれど、結局応えてあげていないということが続くと、親の方は別に悪気はないのですが、子どもは次第に、「パパもママも『いいよ』って言うけど、してくれない」と思われてしまいます。

約束したなら、必ずその約束を守ろうとする親の言うことを、子どもは「いや!」とは言いません。それが良い親子関係です。

「今度の日曜日、動物園に連れて行ってあげるね」「やったー!!」
ところが当日、急な仕事が入ったということ、ありますよね。そんなとき、どうすればいいかというと、「ごめんな。パパも行きたかったんだけれど、急な仕事が入ってしまって…」で終わらせず、「今日は行けなくなっちゃったけど、来週の日曜日には絶対行こう!」と、すぐに代わりの日程を具体的に提案するのです。

ここで、日頃小さな約束を守ってきた親御さんの言うことなら、「うん、わかった。残念だけどしょうがないね」とわかってくれます。これまでの信用があるからです。

信用を築けて来なかった方はしばらく苦労するでしょうけれど、信用してもらえるまで頑張るしかありません。小さなことからコツコツと、です。

さて、良い親子関係が築けたら、次に大切なことは「親の愛を子どもに伝えること」です。

親は子どものことを大切に思っているのに、子どもはそう感じていないということがよくあります。そして、そのことが子育てを難しくしてしまいます。

子どもの困った行動が見られたら、多くの場合は親の愛情が届いていないというサインだということがあります。
では、どうやったら親の愛が子どもに伝わるかですが、いちばん効果的なのはスキンシップです。

抱っこする、手をつなぐ、膝の上で絵本を読み聞かせる、お風呂で頭を洗うなど。
肌には触れませんが、「あなたのことが大好きよ」と言いながら笑顔を見せる、「最近、よく頑張っているね」と優しい眼差しで見つめるなど、「和顔愛語(わげんあいご)」も大切です。

子どもが親から愛されていると感じるもう一つのこと、それは「話を聞いてあげること」です。
お話ができるようになってくると、「あのね、ぼく・わたしね…」と話をしたがるものです。

最近は共働きのご家庭が多くなり、日中は保育園に預けられるお子さんも多いでしょう。
家に帰ってきたら、「今日の保育園はどうだった?」「何をして遊んだの?」「誰と遊んだの?」「お昼ご飯のおかずは何だった?」などと聞いてあげましょう。親子の会話が自然に増えると思います。

お子さんの話によく出てくる友達の名前を覚えると、より会話が弾むでしょう。無関心が一番いけません。

楽しい子育てのキーワードは、「一緒」

幼いお子さんの子育ては大変なことも多いですが、過ぎてしまえばあっと言う間です。
そして、振り返ったときに思い出すのは、「一緒に何かをした思い出」です。

「家族旅行で楽しかった」ことや、「大変だったけど、親子で頑張って乗り越えた」ことが当てはまります。

例えば親子で漢字検定を受検。それぞれの目指す級へのチャレンジもおすすめです。上から目線ではなく、共にチャレンジャーとして頑張ったことはいい思い出になります。ぜひ、親子のいい思い出を作ってください。

まだこの子には早いだろうと考えず、いろいろな経験をさせてあげてください。子どもは意外に順応性、対応力が高いものです。

「うちの子は5歳ですが、魚がさばけます!」というお便りをいただいたことがあります。
お子さんそれぞれの好きなこと、向いていることは、意外に早い時期にやってのけるものです。たくさんの経験はわが子の才能発掘のお手伝いにもなります。

この子はどんなことをするのが好きなのかな? 何をするのが得意なのかな? 向いているのかな?ということを知るため、お休みの日はお子さんをいろんなところに連れ出してみましょう。
そしていろいろな経験をさせてみて、目の色が変わったもの、食いつきがいいことを伸ばしてあげるといいですよ。

毎日慌ただしく時間が過ぎてしまうと思いますが、このように親子でのスキンシップ、会話なら意識さえすれば日常で無理なくできます。ぜひ親子での時間を見直してみてください。時間の長さは関係ありません。何か「一緒に」を経験してみてください。

七田 厚(しちだ こう)

株式会社しちだ・教育研究所代表取締役。七田式主宰。1963年、島根県生まれ。東京理科大学理学部数学科卒業。
七田式の創始者、七田眞の次男。
七田式教室は、国内約230教室に加えて、世界16の国と地域にも広がっている。
著書に、『忙しいママのための 七田式「自分で学ぶ子」の育て方』(幻冬舎)、『お父さんのための子育ての教科書』(ダイヤモンド社)、『子どもの才能は親の口グセで引き出せる!』(青春出版社)などがある。

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