【大阪市主催】第1回女性活躍ネットワークフォーラムを開催しました

大阪市女性活躍ネットワークフォーラム

大阪市女性活躍ネットワークフォーラム~女性活躍推進がもたらす経営効果~

大阪市では、女性にとって働きやすい職場環境の整備に積極的に取り組む企業等を、一定の基準に則り認証し広くPRすることで、当該の企業等が社会的に認知され、その取組みが広く普及するよう「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証事業を実施しています。

事業の一環として、認証企業や認証をめざす企業の人事担当者や女性社員を対象に、取組事例等についての情報交換・交流の機会とするため、平成29年10月30日に「第1回女性活躍ネットワークフォーラム」を開催しました。
セミナー風景

第1部では神戸大学大学院 経営学研究科 平野 光俊教授より「女性活躍推進がもたらす経営パフォーマンス」をテーマとした基調講演、第2部では女性の活躍推進に積極的に取り組む企業を代表して、帝人株式会社様、株式会社りそなホールディングス様より、経営効果の観点から女性活躍の取組についてご講演頂きました。

会場では、「他社事例を聞き勉強したい」と、社内の女性活躍の取組に意欲的な企業の方々が熱心に耳を傾け、メモを取る様子なども見られました。

基調講演「女性活躍推進がもたらす経営パフォーマンス-Diversity,Inclusion,Positive Action,WLB」神戸大学大学院 経営学研究科 平野 光俊教授

セミナーの風景

基調講演では平野教授より、ダイバーシティのプラス作用とマイナス作用やダイバーシティを経営パフォーマンスに繋げる要因やしくみ、女性活躍の阻害要因となる管理職の女性社員に対する固定観念やパターナリズムに対する課題、また管理職によるワーク・ライフ・バランス支援などについてご講演いただきました。

講演では、女性の社会活躍を社内や家庭内に浸透させるには、社内の意識改革とパートナーの協力がいかに不可欠かということの問題提起としてケースビデオの上映もあり、参加企業の方々が見入っておられる様子も見られました。

事例発表「帝人グループにおけるダイバーシティ推進の取組‐女性活躍推進を中心に‐」帝人株式会社

セミナーの風景
帝人株式会社は、平成28年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー市長表彰」最優秀賞受賞企業です。

人財部ダイバーシティ推進室 室長 日高乃里子さんより「帝人グループにおけるダイバーシティ推進の取組‐女性活躍推進を中心に‐」というテーマでご講演いただきました。

来年創立100周年を迎えられる帝人株式会社では、「多様な個性に彩られた、魅力ある人間集団をめざします」を企業理念に入れダイバーシティに取り組まれています。
1990年代に社長自らが女性の活躍を推進し、女性が社内で意欲を持ち能力を発揮できるよう活動を始められました。

人数規模・職域拡大としては意思決定層の女性を増やすため、平成23年からは女性管理職登用加速によりサクセションプラン(後継者育成計画)に女性欄を新設し、男性上司に後任候補としての女性管理職育成に意識を持たせる取組などが行われています。
その成果として、平成12年度には10名だった女性管理職は平成29年度102名と約10倍に達し、そのうち48%はワーキングマザーです。

また、個の持つ専門知識や技術を生かしたイノベーションによる成功事例もご紹介いただきました。

帝人株式会社では、性別にとらわれず多様な“人財”が能力を最大限に発揮し、企業は質の高い仕事ができる環境を提供し、社員はひとつの組織として目標達成に向けて絶えず変革と挑戦を続ける、これらが相乗効果をもたらし、より高い経営効果を生みだしていくと考えておられます。

事例発表「りそなの女性活躍の取組みについて」株式会社りそなホールディングス

セミナーの風景

人材サービス部ダイバーシティ推進室 室長 杉本仁美さんより「りそなの女性活躍の取組みについて」というテーマでご講演いただきました。

りそなグループでは、経営戦略実現のために「ダイバーシティ・マネジメント」を重要な経営課題とし、女性の活躍だけにとどまらず従業員全員がいきいきと働き、能力を最大限に発揮できる職場づくりに力を注いでおられます。

平成15年の「りそなショック」により、多くの男性社員が退職、性別・雇用形態を問わず残った人材が多岐に渡る仕事を担う事となり、大幅な組織・人事制度改革が行われました。
女性社員をはじめシニア層、パートナー社員(パートタイマー)の能力を最大限引出していくことが重要な課題となったそうですが、それが女性活躍推進の転機となり、また、残された社員が一丸となった事が経営効果をもたらし、平成27年には借り入れた公的資金を完済されました。

女性活躍推進の一環として、また現場の第一線は女性によって支えられているという考えから、「りそなWomen’s Council」(女性社員の声を経営に反映させる経営直轄の諮問機関)が立ち上げられ、女性の声が経営に活かし続けられており、その取組みは今年で13年目を迎えられます。

りそなグループでは、経営の強い信念とメッセージが女性活躍推進への取組を後押しし、継続した取り組みが行われています。

質疑応答・感想

質疑応答の風景

セミナー最後の質疑応答では、男性の意識改革の取組や制度整備と実績づくりにかかる取組についてのご質問や、また参加者アンケートでは「具体事例が多く、参考になった」「基調講演により、新たな視点から考えることの重要性を感じた」という感想や、今後取り上げてほしいテーマ・内容についても多数のご意見があり、参加者の関心の高さが伺えました。

登壇者
フォーラム登壇者
※左から順に、株式会社りそなホールディングス 人材サービス部ダイバーシティ推進室 室長 杉本仁美さん、帝人株式会社 人財部ダイバーシティ推進室 室長 日高乃里子さん、神戸大学大学院 経営学研究科 平野 光俊教授

お問い合わせ先
「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証に関しては、「認証企業とは?」をご参考ください。

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