パートナー・家族と協力して育児・家事に取り組む男性を紹介します。
プロフィール
- 天野 勉(あまの つとむ)さん
- 10歳の双子(女の子)、3歳の女の子の父
- 社会保険労務士事務所を経営
- 社会保険労務士、キャリアコンサルタントとして働いている
出勤時間・退勤時間・お休みについて
- 出勤時間 9時
- 退勤時間 17時
- 休み 土日祝
家事・育児のパートナーとの割合について/妻:夫
家事 4:6 育児 6:4
パートナーの勤務形態
- 業種 公務員(教職員)
- 勤務時間 8:30~17:15
- 休日:土日祝日
初めての子育てが双子。大変の連続だったが慣れると楽しさも2倍
初めての子どもが双子ということで、とにかく大変の連続でした。
例えば、夜泣き。子どもが1人であれば夫婦交代でミルクをあげたり、寝かしつけをしたりできますが、2人同時に泣かれると夫婦両方で対応しなければ、物理的に対応できません。
夫婦どちらかしかいない時は、ミルクを上げながら、足でもう一人をトントンするという荒業をしたこともあり、おかげで足は器用になりました(笑)。
親として未熟で右も左もわからない状態でいきなり2人の子育てが始まったため最初は大変なことばかりでしたが、そこで一気に鍛えられたこともあり、その後は徐々に慣れていけたように思います。
育児に積極的に関わるようになると、子どもと一緒に過ごすことも多いので、ころころ変わる好きなキャラクターや食べ物、気持ちの変化などにもすぐ対応できることで余計なストレスが減りました。
また、地域活動でPTAをしていた時に、私の周りでそうした活動をされているのはほぼ全員が女性であると気づいたのですが、私も育児の大変さを、身をもって理解していたため、女性との“育児話”に共感しあえ、信頼されたのも、育児に取り組んだからこそだと思います。
家事は、「得意な分野を主に担当する」という緩い分担制に
家事に関わるようになって困ったことは、夫婦が育った環境の違いによる「こだわりのズレ」。
例えば、「卵の黄身がついたお皿はすぐに水につけてほしいのにそのままになっている」「洗濯ものを干す際にシワをあまり伸ばさず干してある」「お風呂の壁についた泡がそのまま」「油が付いた食器を重ねる」などなど……思い出すと腹が立つことが多々ありました。しかし、そのようなこだわりのズレにいちいち腹を立てていても問題は解決しません。
そこで我が家では「得意な分野を主に担当する(気につくことが多い方が担当)」という緩い分担制にしています。
主だったものは、妻は料理、風呂掃除、裁縫を担当し、私は洗濯、料理・食事後の片づけ、部屋の片づけや整理整頓など、大雑把な分担をして状況によってフレキシブルに対応するようにしています。
緩やかな分担にしていることで、得意不得意はあるものの家事全般ができるようになりました。そのおかげで、妻が仕事で帰りが遅くなることがあっても特に困らなくなりました。
家事や育児において、夫婦間で細かなルールは作っておらず、不具合を感じたらその都度夫婦で話し合うことにしています。
大事なのは「個人」の時間をお互いが持てるように配慮することです。
子どもができると、どうしても「家族」で動くことが多くなり、「個人」が自由にできる時間は取ろうと努力をしなければ取れません。
私はマラソンが趣味で、時間があれば近所を走ったり、各地の大会にエントリーをして走りに行ったりしていますが、その時間を作ってもらう代わりに、妻にも一人の時間を捻出できるよう心がけています。
そうしたことでバランスが取れているのではないでしょうか。
自分も育児に積極的に関わっているということを周囲に伝えることで理解を得る
私は現在、自営業という立場で働いているため、サラリーマンと比べると時間の融通が利きやすい立場にあります。会社員時代は、時間の使い方など今と違いますが、それでも普段から育児や家事について周囲に理解してもらえるよう、発信することを心がけていました。
子どもの行事は、遠足や運動会など、あらかじめわかっているものが多いので、早めに伝え、それに合わせて段取りをしておくことは、仕事を円滑に進めるために必要不可欠だからと考えていたからです。
もちろん、病気やケガなど、予期せぬ出来事も起きますが、「小さい子がいる」「場合によってはお迎えにいかなければならない」という情報が周知されているのといないのでは、職場で緊急対応してくれる仲間の心持ちが違ってきます。
職場に理解があるとかないとかいう前に、自らの発信を普段から心がけておくことが重要ではないでしょうか。
家事や育児への取り組みは他人と比べるものではない!
家事や育児への取り組みについて、他の家と比べて「こうしなきゃ」と考えると窮屈ですし、追われている感じがして楽しくないと思います。
自分たちがやりやすい形で、自分たちのペースでやっていけばいいのではないのでしょうか。
家事分担の比率が、「高い方がいい父親」というわけでは決してないと思います。
比率がどうであれ、夫婦でいろんな気持ちをシェアしながら、「我が家流」で家事・育児に取り組むことが、疲れず、長く楽しく秘訣だと思います。育児、家事は楽しいですよ! かけがえのない時間を楽しんでくださいね。