パートナー・家族と協力して育児・家事に取り組む男性を紹介します。
プロフィール
- 近澤 武生(ちかざわ たけお)さん
- 10歳の女の子、5歳の女の子、5歳の男の子の父
- 学習塾で管理職に就いている
出勤時間・退勤時間・お休みについて
- 勤務時刻間11:00、帰宅退勤時間21:30(曜日によっては18:30)
- もしくは出勤時間13:00、退勤時間23:30
- 休みは週1回平日+隔週の日曜
家事・育児のパートナーとの割合について/妻:夫
- 家事 7:3
- 育児 5:5
パートナーの勤務形態
- 業種 塾講師
- 勤務時間 16:00~20:00(週2)、20:00~22:00(週1)(基本週3勤務 会社の要請により出勤もある)
双子の子育てに夫婦の協力は不可欠。仕事の合間に帰宅して家事をこなすなどの工夫も
我が家には5歳の双子がいます。双子の子育ては、お風呂にしても食事にしても、一人では対応しきれないことが多くて双子が小さいころは大変でした。
また、双子が生まれた時に長女はまだ5歳で、かなり自立はしていたものの、まだ親にかまってほしい年齢だったため、長女への気配りもしながらの子育てには夫婦の協力体制が不可欠でした。
また、双子の授乳期において、おなかがすく時間がそれぞれ違い、寝ている時間もずれていたので、ミルクのタイミングのコントロールに苦労しました。
我が家では、時間帯ごとに分担を決め、双子それぞれが飲んだミルクの量を育児日記に記録して引継ぎするというルールをつくって乗り切りました。
夜の時間帯を、私が帰宅する23時ごろから3時間ごとに区切り、23:00-2:00、2:00-5:00、5:00-8:00と分け、最初の枠では、帰宅したばかりの私がまだ頭がさえているので食事をしたりしながら担当し、2つめの枠は妻が、最後の枠は交互に担当するとしていました。
しっかりとミルクを飲ませると長時間寝てくれるので、それを目標にもしていました。
仕事柄、夜に授業があり、帰宅が遅くなるので、双子が赤ちゃんだったころは、夕方に一時帰宅して、たまっている洗い物を片づけたり、子どもをお風呂に入れたりして再出勤するなどの工夫をしました。
その分の仕事のしわ寄せは、家に持ち帰って早朝に片づけるなど、なかなかハードでしたが、妻ともよく話をして、その大変さを理解してもらえたので、乗り越えられたと思います。
認可外保育園を上手に利用して、時々夫婦で息抜きのデートに出かける時間を、今もずっと大切にしています。
得意な分野を伸ばしていく
得意だと感じている掃除は、特に積極的にやっています。
手際よく段取りを組んで、結果を出すことに楽しみを感じるので、イヤイヤではなく楽しんで取り組めています。
しかも結果に対して家族の評判も良いため、機嫌よくやっています。
できていないことが多少あっても、できているところを認めて褒めあう方が、夫婦がお互いに有能感をもっていられるように思います。
得意を伸ばしつつ、いままでやったことがなかった洗濯などにも少しずつ領域を増やせたことが、良かったなと思っています。
また、最近では徐々に子どもも巻き込んで家事を分担できるようになってきたので、全員でかかわる感覚が持てることもメリットではないかと感じています。
会社・個人・家族の3つの軸で充実感を得られるよう会社も協力的
教育に関わる職場のため、男性が家事や育児を積極的に行うことに理解があります。
子どもの行事には積極的に参加するための休暇はとっていいよという風土もあります。
帰宅が夜遅い分、出社は午後からなので、午前中、登園、登校前に子どもと関われることができるのが良い点です。
会社のすぐ近くに24時間365日、自分たちの仕事の都合で預ける時間帯が選べる認可外保育園があることも、就業時間帯が一般的な業種と異なる我々にとっては重要なポイントでした。
また、管理職という立場なので、自分が学校のイベントなどで休む際は積極的に発信して、周囲が子育ての話題をしやすいように意識しています。
自分の家庭で子育てがうまくいかないのに、他人の家庭の教育にアドバイスはできないと思うので、まずは目の前の育児から大切にしてほしいと思っています。
3Kといって、会社・個人・家族の3つの軸で充実感を得られるようにしていこうなどという企業文化もあるので、理解や協力はあると感じています。
家事や育児は、夫婦が互いに完璧を求めるのではなく、得意なところを認め合う
家事や育児が「できる」、「できない」は、能力ではなく、「やる」と決める覚悟の問題だと考えています。
すべてのDoを夫婦のいずれかが、まんべんなくこなすことは現実的ではないと思います。
得意なところをお互いにフォローしあって、ゲーム感覚でやることができれば楽しくなってくるはずです。
我が家では「フローティング・リーダーシップ」と名付けて、波に浮かぶ船のようにぷかぷかと、手すきの時間に得意な家事が目につけば、動けるほうが動いて仕事をとっていくという方式をとっています。
考え方の一番根っこにあるのは、パートナーへのリスペクト、無条件の信頼ではないかなと思います。
できなくてもやり方をしらないだけ、しかもプライドもあるので、そこを上手に伝える方法をお互いに探りながら育てあいをしていくことが肝心だと思っています。
子どもは一時的に家庭の中に一緒にいるだけで、本来は社会からの預かりものだと思っています。
したがって、社会に出て困らないように、生きていく上で必要な考え方、やり方を身につけてもらうことが親の役割だと考えています。
私自身、母子家庭だったこともあり、父親というか父性に触れる機会が少なかったことで、同性の友人たちとのコミュニケーションに苦労した経験があります。
多感な時期に父親の思いを伝えることは大事だと感じています。
ぜひ、いろいろな体験を子どもたちと一緒にしていきましょう!