おもてなしの気持ちで活動!2025年大阪・関西万博の大阪まちボランティアとして活躍している女性へのインタビュー vol.1

兵庫県在住の高岡 美穂(たかおか みほ)さん

2025年大阪・関西万博では大阪まちボランティアの皆さんが、主要駅や空港・大阪へルスケアパビリオンで活躍されているのをご存知でしょうか。

1万人募集のところ応募が殺到し、その中から選ばれた方々です。

年齢や境遇、ボランティアとしての経験も様々な方々が、国内外から大阪・関西万博に訪れる人々をおもてなしの気持ちで迎え、まさに万博の「顔」として活動をされています。

今回はそうしたボランティアの方にインタビューを行い、参加のきっかけややりがい、活動の中で印象に残ったエピソードなどを伺いました。

第一弾は、兵庫県在住の高岡 美穂(たかおか みほ)さんのリアルな声をお届けします。

高岡美穂さんのボランティア風景

 

ボランティアは初めて!世界から注目されている万博の一員であることを実感中

大阪まちボランティアに応募することになったきっかけを教えてください

母が1970年に開催された日本初の大阪万博に訪れたことを、何度か話してくれたことがありました。

母は「内容は鮮明に覚えていないけれど、万博に行ったこと自体が家族との大切な思い出になっている」と話していました。

年月を経ても語り継がれる万博の力に感銘を受け、私も今回の大阪・関西万博に関わることで未来に思い出をつなぐ一人になりたいと思い応募しました。

また、海外に興味があり、国際交流にも魅力を感じていたので、ボランティアとして万博に参加することで多様な文化に触れ、世界との繋がりを実感したいと考えていました。

そのような思いは強くあったものの、いざ応募となると不安になったことを思い出します。

応募締め切りの10分前まで、

「本当に私に務まるのか?」
「多くのことを聞かれて私自身が混乱しないか?」

と悩んでいましたが、

「万博の機会、こんなチャンスはまたとないはず。後悔はしたくない!」

と思い、応募を決断しました。

 

ボランティアではどのような活動をされていますか?

私がこれまでに活動した場所は、主要駅(大阪駅・難波駅)や空港(関西国際空港・大阪国際空港)、大阪ヘルスケアパビリオンです。

駅では、万博会場までの交通案内や万博情報の提供、フォトフレームやミャクミャクのパネルを持って記念撮影をお勧めしたりしています。

街中での観光情報も聞かれることがありますが、私は兵庫県在住のため、大阪市内の交通事情や街中案内について十分な情報を持っているわけではありません。

しかし、事前研修で知識を深め、周囲のスタッフや他のボランティアに助けてもらいながら案内を行っています。

空港では、「ようこそ!日本へ」「ようこそ!大阪へ」という気持ちが伝わるよう、明るく出迎えています。おもてなしの気持ちを笑顔で表現し、大阪を訪れた皆さまをお迎えしています。
高岡美穂さんのボランティア風景

大阪ヘルスケアパビリオンでは、入口で来場者に予約の有無を確認してご案内を担当したほか、パビリオン内でも施設案内を行いました。

私は普段、フルタイム勤務で接客業をしているので、立ち仕事には慣れています。その経験から、ボランティア活動では基本的に立っていましたが、大きな負担は感じませんでした。仕事柄、来場者とのコミュニケーションにも臆することなく対応できる社交性が身についており、その点はボランティア活動にも活かすことができました。

ボランティア活動をしていて思い出に残るエピソードは?

開幕初日、大阪ヘルスケアパビリオンの入場口に立っていると、イタリア大使が来館され、入口までご案内させていただきました。粗相のないように、と緊張しましたが、 世界から注目される万博の一員であることを実感しました。

大阪市の横山市長が「ボランティアこそ万博の顔」と述べられていた言葉の意味が少し分かった気がしましたし、これから街中でも始まる本格的なボランティア活動に向けて、開幕初日に期待とモチベーションが一気に高まったのを覚えています。

ボランティアとして活動する中で、関わった人から「ありがとう!」「万博また行くわね!」などと声をかけてもらえるととても嬉しく感じます。皆さまの喜ぶ顔や笑顔を見ることがやりがいに繋がっています。これから閉幕までどんな出会いがあるのか楽しみです。

また、JR大阪駅のイベントに参加したことも思い出です。

万博の魅力をボランティアの立場からお伝えするイベントでしたが、私自身はこのボランティアにやりがいを持ち、心から楽しみながら参加できていること自体に感謝の気持ちを抱き、「ありがとう!」と伝えたくてボランティア仲間と共に登壇しました。

当日は多くの方の前で話すことに緊張し、声が震えましたが、良い経験ができたと思います。

高岡美穂さんのボランティア風景

大阪まちボランティア活動をきっかけに自分の中で変わったと思うことはありますか?

自ら積極的に行動することで、世界が広がることを実感しています。コロナ禍で行動や人とのコミュニケーションを控えていた頃はもどかしさがありましたが、現在は状況も落ち着き、自ら行動することでまわりの見える世界が変わることを目の当たりにしています。

例えば、万博関連のオープンチャットに思い切って参加したことで、偶然出会った4人の仲間がいます。

その4人で万博の本番前運営に参加し、さらに交流が深まりました。

偶然の出会いに心から感謝するとともに、ボランティア活動を通じて、仕事だけの毎日よりも充実した日々を過ごしています。

大阪まちボランティアセンターでは、毎月テーマを掲げて仲間が集まる交流の場があり、私も積極的に参加しました。

高岡美穂さん含めボランティアとして活躍する方の写真
テーマ別トークや自由トーク、ゲームなどを行い、あっという間の2時間を過ごしました。

”アート・モノづくり好きな人集まれ”の交流会に参加した時に交流を持った方から後日、「応援してるよ!」と思いがけないプレゼントをいただき、嬉しく感じました。

ボランティアを通して多くの人との出会いがあり、交流関係の幅が一気に広がった感覚です。

 

サプライズでプレゼントしてもらった手作りポーチ

サプライズでプレゼントしてもらった手作りポーチ。これに飴ちゃんを入れて「一緒に頑張ろうな!」という願いを込めてくれました。

また、今回思い切ってボランティアリーダーの追加募集にも応募しました。

コミュニケーションが円滑にいくように現場にはリーダー的存在がいるのですが、そのリーダー役を任せていただくことになりました。

同じシフトで活動するボランティアの中には緊張していたり、初めての経験でどのように行動すればよいのか分からない人もいますが、そのような方と話をしたり、私自身の活動する姿を見てもらったりすることで、その人自身に変化が見られるととても嬉しく、リーダーとしてのやりがいを感じています。

ボランティアに参加することは、自分の知らない世界に触れられることが魅力だと感じています。今後もこのような国際的なイベントやボランティア活動に関わっていきたいと思っていて、大阪マラソンの給水所でのボランティアにも興味があるので、今回、勇気を出して応募してみました。

寄せ書きと高岡美穂さん

 

最後に、高岡さんから見た万博の魅力、おすすめの楽しみ方などを教えてください。

1970年の大阪万博で最も話題を集めた展示の一つである「人間洗濯機」が、時代を経て進化した姿を見た時は感動しました。大阪ヘルスケアパビリオン1階のアトリウムにて展示されており、「カラダだけでなく、ココロも自動で洗浄」をコンセプトとした入浴装置です。機会があれば、ぜひご覧ください。

また、パビリオンの予約が取れなくても、各国のパビリオンの建物やパビリオンのスタッフの服装を見るだけでも十分楽しめると思います。万博会場に足を踏み入れるだけでも楽しい空間です。そして、大阪ヘルスケアパビリオンでは未来の自分の姿を体験でき、25年後に本当にそうなっているのかを想像するだけでワクワクします。未来の世界をしっかりと歩んでいけるよう、私自身が健康であり続け、今後は自分の体をより大切にしていきたいと思っています。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

\ 最新情報をチェック /