「人と人が彩る 夢と希望と感動のある日常」
今井久美子さん(Charme 代表、1 級⼼理カウンセラー)
3色のパステルが彩る“ワタシ色”
⾚、⻘、⻩の3 色のパステルを真っ白な画用紙の上で互いの色をなじませていくと...「わぁ、きれい」と思わずため息がこぼれます。
2019 年10 ⽉に⼥性チャレンジ応援拠点(以下、拠点)にてミニサロン「⼼理カウンセラーから学ぶ3 色パステルアート」を開催。3色パステルアート®のインストラクターと1級⼼理カウンセラーの資格を持つ今井さんが企画したのはアートをツールにした自己表現と自己実現のワークでした。
参加された方はお互いに初対面で最初は少し緊張した空気でしたが、実際にパステルを手に画用紙に向き合うと柔らかな色の世界に一気に吸い込まれ、緊張感がほどけていきました。
同じパステルで描いても一人ひとり違うもの。まるで一人ひとりの個性やワタシらしさをパステルが引き出してくれたようなひと時でした。
娘さんのために始めた勉強がいつしか活動の軸に
3色パステルアートは、⾚、⻘、⻩の3色のソフトパステルを用いた精神科デイケア発祥のアートセラピー(芸術療法)です。高価な道具も要らず気軽に始められるため、子どもから大人まで、⼼身に障がいのある人や高齢の人も、性別も関係なく誰でも楽しむことができます。
今井さんとパステルアートとの出会いは、娘さんに自閉症スペクトラム中度知的障がいがあると診断されたことがきっかけでした。娘の人生を笑顔溢れる人生にしてあげたいという気持ちで発達障がいコミュニケーション指導者、保育ボランティア、1級⼼理カンウンセラーなどの資格を取得。地元平野区のおもちゃ図書館で保育ボランティアをしたり、発達障がいのある子どもがいる家族やワーキングマザーのカウンセリングをしたりすることで経験を深めました。
娘さんは現在小学2 年生。自転⾞に乗ることも、1人で登下校することも、きれいに字を書くことも、計算問題を解くこともできるようになりました。今井さんは、わが子が、「できない」と諦めてしまうのではなく、自分の力で未来を切り開くことができるよう、その支えになりたいという想いで寄り添い続けておられます
人と出会い、つながる場所に「夢と希望と感動」あり︕
今井さんと拠点との出会いは2019 年5 ⽉。3 色パステルアートの団体「Charme」を⽴ち上げてすぐの時期でした。拠点に来られる方々を対象にしたミニサロンの企画をお勧めして実現したのが冒頭のミニサロンでした。
育児や家事、介護などの日常もありつつ、自分の想いを形にしたいというエネルギッシュな⼥性が集まる拠点は、今井さんにとって“充電スポット”のような場所だそう。「拠点に⾏くと気軽に今の悩みを話せるし、解決につながるヒントやアイデアをもらえる。私にとってはふっと⾏きたくなる⼼の拠り所のような場所です」とおっしゃっています。
今井さんは地元平野区では障がいの有無に関わらずみんなでスポーツを楽しめる機会として「みんなの運動会」という、プロスポーツやパラスポーツの選手、芸能人などと共に子どもから大人まで「夢と希望と感動」を共有できる活動にも参加されています。また、地元のクリニックには、今井さんの作品が飾られていて、身体の調子が良くない、あるいは病気と闘っている、そんな人の⼼に今日も寄り添い、励ましてくれています。
コロナ禍でもSTAYHOME でもできること
会いたい人に直接会いに⾏けない…新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている中、今井さんが注⼒しているのがオンラインサロンです。インターネット環境があれば移動のリスクや時間を気にせず人と出会い、つながることができます。リアルな場やふれあいも大事に考えつつ、オンラインサロンも実施していくことで、安⼼して参加者の方々が笑顔で学びと交流を楽しめる機会を増やしていきたいと考えておられます。今井さんの活動についてはCharme のFacebookページをご覧ください。