両立支援講座「女性のキャリア開発と支援方法~ライフイベントを経てもイキイキと働き続けるために~」を開催しました

両立支援講座2回目

大阪市では、女性の登用や女性が働きやすい職場づくりに積極的に取り組んでいる企業等を「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」として認証しPRするなど、企業における女性活躍の取組支援を進めています。

その一環として、令和元年11月29日(金曜日)に両立支援講座「女性のキャリア開発と支援方法~ライフイベントを経てもイキイキと働き続けるために~」を開催しました。

 

両立支援講座「女性のキャリア開発と支援方法~ライフイベントを経てもイキイキと働き続けるために~」の様子

講座には、企業等でお勤めの方々26名が参加されました。

講師は、社外メンターによる個別支援型プログラムを提供されているNPO法人アーチ・キャリア代表井本 七瀬様です。

 

女性のキャリア開発で陥りやすい壁と支援方法

女性の両立キャリアを阻む要因として、「思考・意識の壁」、「時間の壁」、「コミュニケーションの壁」という3つの壁に加え、長時間労働・男性中心組織・制度や評価体制といった「組織・社会の壁」があるという話がありました。

「思考・意識の壁」については、「残業ができないから責任ある仕事にはつけない」といった女性側の思い込みと、「短時間勤務の女性に重要な仕事は頼めない」といった管理職や組織側の思い込みなど、双方に「こうしなければならない・こういうものだ」という思い込み(アンコンシャス・バイアス※)があることに気づくことが大切であるとの話がありました。

※アンコンシャス・バイアス
自分自身が気づいていないものの見方や捉え方のゆがみ・偏り(他人に対してだけでなく、自分自身に対する思い込みも含む)。

そして、「できないではなく、どうすればできるか」「ないではなく、あるとするならばどうか」というように意識を変えていくことも大切であるとの話がありました。

「時間の壁」については、時間を生み出す為の手法として、自分が抱えている仕事や家庭のタスクを書きだし「やる」「やめる」「やり方を変える」に振り分ける【タスク整理の方法】、「仕事とは何か?」「成果とは何か?」「母親の役割とは何か?」といった自分の中の価値観を明確に定義しておく【シンプル思考】が示されました。

さらに、視野・視点を広げるためにも、「メンター」や「ロールモデル」をはじめとした様々な自分を支援するネットワークを広げ、縦・横・斜めと社内・社外に味方を多く作っておくことが大事であるとの話がありました。

 

仕事をスムーズに進めるコミュニケーション

「コミュニケーションの壁」については、子育てしながら働く女性部下を持った経験のある管理職はまだまだ数として多くはない為「厳しい指導や叱ることにためらいがある」「昇進意欲が読みにくい」「ライフイベントがあるので長期キャリアを考えにくい」といった、女性の部下を指導・育成する上での悩みがあるという現状を学び、コミュニケーションの基本は相手を知ることから始めることが大切であるとの話がありました。

また、女性自身も上司の立場や考えがわからず、わからないもの同士のコミュニケーションになっているケースが考えられるとの話がありました。

女性自身も、「上司育成も仕事であり部下力を発揮すること」「状況と気持ちはセットで伝えること」「組織課題を知るなど上司の立場に立って考えること」が大切であり、上司・管理職側も、「わからない」を受け入れて「知る」ことから始め、「仕事においての期待を明確に伝え、本人に自覚してもらう」「機会付与により環境を作り出す」「全てを一人で解決しようとせずに、周りを巻き込みあらゆる方面からリソースを提供する」ことが大切であるとの話がありました。

参加いただいた方からは、「自分自身を振り返ることができた」「意識、認識が変わった」「実践的で良いと思ったため、実行してみたい」などの感想をいただきました。

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