大阪市では女性が活躍できる職場環境づくりを積極的に進めている企業等を「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」として認証しています。
令和3年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」市長表彰中小規模企業部門の優秀賞受賞企業である三同建設株式会社では、女性の活躍推進に向けてどのような取組をされているのか、インタビューを行いました!
▼紹介記事【令和3年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」市長表彰 表彰式を開催しました】
https://osakaladygo.info/2021leadingcompany
認証した企業等の中から、特に優れた取組をされている企業等に対し、毎年、市長表彰を行っており、令和4年2月15日に、令和3年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」市長表彰 表彰式を執り行いました。令和3年度は、大規模企業部門で11社(最優秀賞2社、優秀賞8社、特別賞1社)、中小規模企業部門で4社(最優秀賞1社、優秀賞3社)が表彰されました。
三同建設株式会社での取組例
これまで男性が中心だった建設関係業界(解体・土木業)において、女性はどのような業務を担われるようになったのでしょうか?
建設業界での従来の女性社員=経理・工事の関係書類整備などの事務員ではなく、社内のあらゆるセクションへの配属を行っています。
平成26年新卒採用にて初めて女性施工管理者を採用しました。
それ以降、令和2年、令和4年も女性の施工管理者を採用しています。現在3名の女性施工管理者が在籍しています。
また、施工管理者と並行して、工事関係業務の中で工事計画作成技術者(CADオペレーター/ミャンマー高度人材)2名、積算・見積担当者(中国人留学生)1名を採用しました。
営業部門では、女性の営業事務担当者に工事現場近隣住民への工事協力依頼や苦情対応等の業務も担当させ、近隣住民への配慮に効果がありました。
女性目線や感覚を取り入れて業務を活性化されているようですが、具体的にどのような事例がありますか?
工事現場ではいまだに男性比率は多いですが、女性が勤務している作業所は明るく、清潔感があります。そして、施工管理業務でも安全面や品質面で細やかな気づきや発想があるようです。
具体的には、毎日の作業前打合せで作業員に対し当日の作業内容と安全面の確認周知を行いますが、具体的で、細やかな説明を明確に行っているときいています。それを聞いた作業員はしっかりと受け止めてから作業に入ることができる、という感想を聞いたこともあります。
また、施工計画面でも協力会社(下請発注会社)との打合せの際に詳細の確認があったと聞いています。
年次有給休暇取得率も向上しているようですが、取得率の経年変化や、取得率向上の秘訣を具体的に教えてください。
年次有給休暇取得率3年間の推移をご覧ください。年々取得率は増加してきています。また、年間5日以上取得者の率も微増しています。
年次有給休暇取得率(年間5日以上取得者の率) | |
令和元年度 | 52.5%(90%) |
令和2年度 | 59.2%(92%) |
令和3年度 | 67.4%(93%) |
年次有給休暇の届出は、前日や当日の就業時刻までの届出も可能としました。その理由は、
・受注作業所によっては急な休工が発生することもあるため
・急な体調悪化による養生のため
・家族の急な対応を業務より優先(有給取得)させる事により、日頃から安心して業務が行えると考えたため
・半日有給休暇を制度化したため
・ワークライフバランスの一つとして認識したため
その結果年次有給休暇取得率も向上したものと思われます。
女性活躍推進に関する今後の目標をお聞かせください。
女性リーダーや管理職者の育成(OJTや社外セミナーの実施)と女性社員の採用を推進したいと考えています。
また、女性社員が働き続けやすくなるように、普段から社内で産休・育休制度による勤務復帰を啓発し、結婚・出産=退職という概念を小さくしていきたいと考えています。
大阪市から企業の皆様へ
企業経営において多様な人材の能力を発揮させていくこと(ダイバーシティの推進)は企業活動の適性化や生産性の向上につながり、国際的な潮流においても投資先としての判断材料になっています。これからの少子高齢化社会における経済の活性化には、企業等における女性の活躍推進が不可欠です。
大阪市では女性の活躍促進に向け社会全体で取り組んでいくことをめざし、「意欲のある女性が活躍し続けられる組織づくり」や「仕事と生活の両立(ワーク・ライフ・バランス)支援」、「男性の家庭参画」の推進に積極的な企業等を「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」として認証しています。
多くの企業等の皆様の申請をお待ちしております。
申請方法は、▼こちらをご確認ください。
大阪市ホームページ「『大阪市女性活躍リーディングカンパニー』認証への申請」