両立支援講座「私にもある?アンコンシャス・バイアス~『無意識の偏見』に気づき、職場改善・自身の成長~」を開催しました

両立支援講座

大阪市では、女性の登用や女性が働きやすい職場づくりに積極的に取り組んでいる企業等を「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」として認証しPRするなど、企業における女性活躍の取組支援を進めています。

その一環として、令和元年10月17日(木曜日)に両立支援講座「私にもある?アンコンシャス・バイアス~『無意識の偏見』に気づき、職場改善・自身の成長~」を開催しました。

 

両立支援講座「私にもある?アンコンシャス・バイアス~『無意識の偏見』に気づき、職場改善・自身の成長~」の様子

両立支援講座

講座には、企業等でお勤めの方々39名が参加されました。

講師は、社外メンターによる個別支援型プログラムを提供されているNPO法人アーチ・キャリア理事 瀧井 智美 様です。

 

アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)とは

アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)とは、自分自身が気づいていないものの見方や捉え方のゆがみ・偏りのことで、講座の冒頭では、人によって違ったものに見える絵(だまし絵)や写真などを用い、人によって見え方が違うこと、脳は自分の見たいように物事を捉えること、脳の認知機能がアンコンシャス・バイアスを生み出す根底にあることを知った後、どのようなものがアンコンシャス・バイアスなのかを学びました。

また、無意識の関連づけが、相手や周囲にネガティブな影響を起こす可能性があることが問題であり、バイアスの典型的なパターンを学びました。

 
<バイアスの典型的なパターン(一部紹介)>

  • ハロー効果
    ある人物に好意を抱くと、その人物に対するすべてのものに対して好意的に考える
    例)「同じ大学出身」「同じ趣味を持つ人」「自分を慕う後輩」
  • ステレオタイプバイアス
    ある特定のグループにステレオタイプ的な判断をし、客観的な判断を妨げる
    例)「高齢者にITは向いていない」「海外の人は自己主張が強い」
  • 確証バイアス
    仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め反証する情報を無視、または集めようとしない
    例)「家事・育児と仕事を両立させている母親は仕事より家庭を優先する」「長時間働かないと成果が出ない」

 

個人や組織に及ぼす影響やリスク

こうしたアンコンシャス・バイアスが、「採用」「人事考課・評価」「育成」「配置・昇進」などの組織マネジメントに悪影響を及ぼす恐れがあることも学びました。

留意点として、「業務遂行能力に差はないと思っていても、無意識に属性で差をつけていないか」「性別・年齢・国籍にかかわらず公平に機会や経験を提供しているか」「自分の好む仕事のやり方を相手に押しつけていないか」「評価や役割付与の際にアンコンシャス・バイアスが影響していないか」などが挙げられました。

また、アンコンシャス・バイアスを引き起こす要因としては、「自己正当化・自己防衛」「習慣・慣習」「経験などから誘発される感情」などが考えられ、アンコンシャス・バイアスを緩和するために必要なこととして、「「無意識」に意識を向け、自覚的になる」「ものごとのとらえ方・解釈・引き起こされる感情は、人によってさまざまである」ことなどが挙げられました。

アンコンシャス・バイアスがどういったものであるかということを踏まえ、「職場によくあるアンコンシャス・バイアス」について、事例動画をもとにケーススタディを行ったあと、参加者の職場ではどのようなアンコンシャス・バイアスがあるか、それがどのような影響を与えているかについてグループ討議を行いました。

そうしたアンコンシャス・バイアスへの対策を考えるワークを行ったあと、アンコンシャス・バイアスをなくすために何ができるか、何が必要かについてグループでアイデアを出し合いました。

グループで出されたアイデアが書かれた用紙を貼り出し、他のグループで出されたアイデアも共有しました。

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最後に、講師からアンコンシャス・バイアスをコントロールするための5つのヒントが示されました。

 
<5つのヒント>

  • 自己理解を深める
  • 採用、評価、期待、育成支援の意思決定に、自分のバイアスが及ぼす影響を考える
  • 自己開示を心がける
  • 職場のメンバーについて理解を深める
  • 意図的に好意的行動をとる

 
参加いただいた方からは、「たくさんの気付きがありました」「すぐに実践できる、実践すべき事項が見つかりました」「他の業種の方の意見も聞くことができ、勉強になりました」などの感想をいただきました。

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