ワーク・ライフ・バランスと経営戦略〜イクボスのススメ〜

大阪市では 、広く市民・企業において、ワーク・ライフ・バランスの取組みが進むよう、啓発を進めているところです。

ワーク・ライフ・バランスの浸透により、一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても子育て期・中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できるようになります。

このたび、NPOファザーリング・ジャパン代表理事の安藤哲也さんを講師に「ワーク・ライフ・バランスと経営戦略」について、お話いただき動画で配信していますのでその一部をご紹介します。

動画はこちらよりご覧ください。

 

日本の父親の家事育児時間は、1日のうちで1時間程度

6歳未満の子どもを持つ夫の家事・育児関連時間
内閣府男女共同参画局 男女共同参画白書 平成27年版より

 
日本の父親の家事育児時間は、一日の中で1時間程度と、欧米などと比較して、とても少ないという結果が出ています。

父親の長時間労働によって、母親が長時間、家事や育児を任され、母親への負担に“偏りがちである”ことがうかがえます。

それでは、プライベートや育児の時間が増え、仕事に費やす時間が少なくなると仕事の成果はあがらなくなるのでしょうか?

いえ、実は仕事以外のやりたいことを大切にすることで、人はむしろ短時間で仕事の成果をあげようと努めます。

育児などの私生活が充実することで、仕事がはかどり、仕事が順調であればプライベートも楽しめます。

仕事と私生活が互いに刺激しあい、いい影響を与え合う好循環、それがワーク・ライフ・バランスです。

 

ワーク・ライフ・バランスを実現するためには、イクボスの存在が重要

イクボスとは、「職場で共に働く部下、スタッフの仕事、育児、介護等とのワーク・ライフ・バランスを考え、その人のキャリアと人生を応援しながら組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる経営者や管理職の上司」のことです。

小さな子どもがいると急な発熱で保育園に預けられなかったりすることもあります。

保育園からの呼び出しでやむなく仕事を休まざるを得ないママやパパにとって『仕事の方は大丈夫だから、安心して迎えに行ってあげて』と声をかけ、後のフォローも引き受けるイクボスがいてくれると大変心丈夫に思うでしょう。

子育てや介護をしながら働く人が増えていますが、多様な働き方を認めつつ、部下のプライベートを把握し、状況に応じてサポートできる、また、業務が一人に偏ってしまわないよう、チームワークで推進し、誰かが急に休んでもフォローしあえる職場づくりを推進できる上司がイクボスです。

 

イクボスが進むと働き方が変わり、職場にとってはいいことづくめ

イクボスによるワークライフバランスの浸透は福利厚生ではなく経営戦略

部下に育児や介護がある場合はそのことに配慮して、業務の時間的効率を高めることで一人ひとりの『労働生産性』が上がります。

また、イクボスが無駄な会議や残業を減らすことで、結果的に会社の利益を増やします。

そして、人材が育ってきて、さらに業績が伸びたり、新卒採用でも働きやすい企業として人気も上がるでしょう。

仕事以外の家事・育児・地域での活動など生活に欠かせない暮らしもあります。その充実があってこそ人生の生きがいや喜びが倍増します。

イクボスが増えれば、会社も社会も必ず変わります!

この模様は動画にてご覧いただけます。

クイズ形式で学ぶイクボス動画「イクボス10カ条」大阪市版もあわせてご覧ください。

 

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