大阪市では、女性にとって働きやすい職場環境整備の取組みが広く普及するよう、平成26年10月1日より「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証事業を実施しています。
その事業の一環として、平成30年10月19日(イクメンの日)に企業の人事及び女性活躍担当者を対象とした「女性活躍セミナーVOL.1~イクメン・イクボス宣言!!~」を開催しました。セミナーでは、NPO法人ファザーリング・ジャパン関西 理事長 篠田厚志氏による講演や「赤ちゃん先生」によるワークショップなどを行いました。
講演「男性が育児参加すると企業はどう変わる?」NPO法人ファザーリング・ジャパン関西 理事長 篠田 厚志氏
NPO法人ファザーリング・ジャパン関西 理事長 篠田厚志氏
共働き家庭が増え、育児を積極的に楽しんで行う「イクメン」が近年注目を浴びています。しかし、育児のために休暇を取りたいと思っても、職場環境が整っていないために休暇を取れないという男性も多くいます。
講演では篠田理事長より「男性が育児参加すると企業はどう変わる?」というテーマで、男性の家事・育児にかかる現状や企業に求められていることなどについてご講演いただきました。
●カギを握る「イクボス」の存在
部下・スタッフの私生活とキャリアを応援し、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむ上司(経営者・管理職)のことを「イクボス」といいます。
企業では、働く場所や時間などの労働条件について何らかの制約をもつ「制約社員」が増えており、職場の誰かが休んでも、周りがサポートして補い合える職場作りは非常に重要で、企業において「イクボス」は欠かせない存在です。
●イクボスを浸透させるには?
上司と部下の1対1のミーティングと自己開示による部下の「心理的安全性(※)」の確保が重要です。部下の安心安全を確保し、主体性を発揮できるようにすることが大事です。
1対1で話し合うことで部下のプライベートを把握し、個人が組織に安心して意見を発信できる雰囲気を確保することが、イクボス浸透への重要な課題です。
(※)心理的安全性:Googleの働き方改革プロジェクト「アリストテレス」が発見した、チームの生産性を高める唯一「共通」の概念。
●参加者の声
心理的安全性の重要さに共感し、心理的安全性は会社の中だけでなく、家族でも一緒だと感じました。
研修①ワークショップ「赤ちゃん先生」NPO法人ママの働き方応援隊
*赤ちゃん先生とは
赤ちゃんとママが教育機関や高齢施設、企業、団体に訪問し、学び・癒し・感動を共有し、人として一番大切なことを感じてもらえることを目的とした人間教育プログラム。(NPO法人ママの働き方応援隊より)
NPO法人ママの働き方応援隊によるワークショップでは、出産を機に変化する女性の脳や子育てから得られる能力についてのお話の後、育児の大切さと、赤ちゃんや母親への必要なサポートについて考えるきっかけとして、仕事と育児と家事の両立の体験やママとの意見交換が行われました。
仕事と育児と家事の両立の体験
1 .育児:子どもたちのお世話(着替えや食事介助)、紙のお面かぶと作り
2 .仕事:パソコンを使って、データ分析・営業提案資料の作成
3 .家事:洗濯物をたたむ
チーム内で協力して、上記の3つを行うことが課題でしたが、子どもたちのお世話に必死でなかなか家事や仕事が進まない様子が見られました。
●参加者の声
まだ、自分の娘が1か月の0歳だから、子育ての大変さがわかりませんでした。しかし、今回色々な年齢のお子さんの子育てが体験できて、子育てのイメージがつきました。
今回実体験を通して、育児・家事・仕事を全て両立することがどれほど大変かを理解できたので、これからは妻任せにせず、しっかり分担してお互い協力しあいながら、子どもを育てていきたいと思いました。
ママとの意見交換
ママとの意見交換では、夫の育児や職場環境について意見交換が行われました。
ママからは「妊娠中や出産後の育児において、ご飯を作ってくれるなど家事を手伝ってくれて助かった。また、夫の勤め先は、妊娠中は定時に必ず帰らせてくれて、妻を手伝うようにと言ってくれていたので、その配慮により夫の勤め先に今まで以上に好感を抱くようになった」などのお話がありました。
研修②「イクメン/パパコミュニティーの紹介」
株式会社ワークアカデミー 中健太
どのような父親になりたいのかを軸に、父親として自分自身の子育てについて考えるきっかけとして、イクメン/パパのコミュニティについて、目的や活動内容別にご紹介がありました。
●参加者の声
子どもがほしいと思っているが、少し不安に思っている部分があり、1度お話を聞いてみたいと思い参加しました。とても参考になりました。
私が思ったことは、学生から見ても作業と子育ての両立は難しいと思います。 実際体験されているところを見ていると男性の方も女性の方も悩みながらも一生懸命行動されていました。 その中でも、皆さんそれぞれの子供との接し方があって驚きました。 体験者の方の意見にもあったのですが、やはり今回の参加者の方は若い方が多かったので、会社の上の方や年配の社員の方々にも参加してもらい、イクメンという理解が広まるようになれば良いと思いました。 |
|
インタビューアー 女性活躍リーディングカンパニー 図鑑プロジェクト学生 摂南大学 瀧村 果穂 |
平成30年度大阪市女性活躍促進認証企業事業 事務局
(受託事業者:株式会社ワークアカデミー)
TEL:06-6130-8828
FAX:06-6130-8829
E-mail:joseikatsuyaku@workacademy.com