吉田 有希(よしだ ゆき)さん
(からだ美人、東洋医学ディッセミネイター)
息ができない!突如襲われた体の不調
美術系の大学を卒業後、就職した印刷会社で制作やデザイン部門で働いていた吉田さん。
長時間労働が当たり前だった30代、「息ができなくなる」という症状に襲われました。
健康診断では異状なし。
なのに、まるで「溺れている」ような苦しさが続き、生きることに大きな不安を抱えるまでに。
そんななか出会ったのが「自力整体」でした。
自力整体は慢性的な心身の不調を改善、予防するための自己治療法の一つで、他人の手を借りず自分自身で行うのが特徴です。
この苦しさを何とかしたい。
そんな気持ちで飛び込んだ「自力整体」の世界でしたが、そこで出会った東洋医学に深く共感。
もっと知りたい、学びたいと考え、務めていた印刷会社を辞め、「自力整体ナビゲーター」への転身を決意します。
「トウヨウイガク」でわかりやすく
東洋医学は中国で発達した医学で、「気・血・水」の要素が「五臓」の働きと関係し合うことで健康が維持できるという考えで、生薬や漢方、鍼灸など様々な治療法のベースにあるものです。
「自力整体ナビゲーター」として活動する中で吉田さんが感じていたのは、東洋医学について、わかりやすく書かれた資料が少ないこと。そこでひらめいたのが、わかりやすく、馴染みやすいように「漫画」で伝えることでした。
印刷業界にいた時に知り合った出版社の編集者さんのサポートもあり、2017年に東洋医学を四コマ漫画で表現した「からだイキイキ★トウヨウイガク〜東洋医学のいろは〜」を出版。子どもの頃から絵を描くことが大好きで、一時は漫画家になりたいという夢があった吉田さん。
美術大学に進み、絵の技術を高めました。体調不良からデザイナーとしてのキャリアを中断してしまったことにどこか残念な気持ちがあったそうですが、今振り返ると子どもの頃の夢が形を変えて叶っているなと感じているそうです。
モットーは「自由に動く体で、死ぬまで楽しく」
今、吉田さんは自身の経験を生かして新しいチャレンジをしています。東洋医学はまさに「人間の体の取扱説明書」。
病気になる前に自分の体と向き合うことは高齢の方だけでなく、むしろ忙しい時間を過ごしている若い世代の方にこそ必要なことだと考え、本の出版に次いで「姿勢改善ベルト(美人ベルト)」を商品化。毎日の生活の中でできる姿勢改善の方法を提案しています。
人生100年といわれる昨今、いつまでも自分らしくあるためにも動きやすい体で毎日を楽しみたいものです。自身が経験したからこそ知ったこと、学んだことを糧に、「ディッセミネイター」として活動を始めています。
わたしは「種をまく人」
「ディッセミネイター(disseminator)」とは、直訳すると「種をまく人」。東洋医学に出会い、「自力整体ナビゲーター」としての経験をもとに、一人ひとりの生き方の中に東洋医学の考え方を据え、人生をより豊かで充実したものにしてほしい。そのための「種をまく人」でありたい。
『しんどい自分を救ってくれた東洋医学を自分の好きな絵とデザインのスキルを通してわかりやすく伝えること。そしてその人の健康な人生を実現する手助けをすること』が吉田さんのこれからのフィールドであり、そこにたくさんの種をまいていこうとしています。
チャレンジする一利用者としても、女性チャレンジ応援拠点の相談やイベントを活用され、会うたびに新しい展開を報告してくださいます。今後のますますのご活躍を応援していきたいと思います。