平成29年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー市長表彰企業」の社内の取組まとめ

リーディングカンパニー取組まとめ

平成29年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー市長表彰」において受賞した、最優秀賞1社・優秀賞4社・特別賞4社の計9社では、どのような制度を設けることによって女性活躍を推進しているのかご紹介します。

※ 記事掲載当時の状況です。

平成29年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー市長表彰」に関しては、以下の記事をご覧ください。

▼紹介記事
平成29年度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」市長表彰 表彰式を開催しました
認証企業の中から、先進性に富む、あるいは地道な努力を続けておられる企業等を表彰しています。平成29年度は新たに、特にユニークな取組を実施している企業等を表彰する特別賞を新設し、最優秀賞1社、優秀賞4社、特別賞4社の計9社が表彰されました。

 

最優秀賞

 

株式会社関西アーバン銀行

関西アーバンBK取り組み

株式会社関西アーバン銀行では女性活躍推進法への取組として、ライフイベントがキャリアの途絶とならないための環境を積極的に整備しています。

また、経営方針の一つに掲げる「活力溢れる逞しい人材集団の形成」に基づき、働き方の改革および仕事での成果と家庭生活の両立に向けた取組を推進するため、平成29年4月に頭取を筆頭に取締役及び部店長全員で以下の通り「イクボス宣言」を行い、各自が「イクボス宣言書」に署名を行いました。

 

優秀賞(五十音順)

株式会社近畿大阪銀行

近畿大阪銀行の取組み

株式会社近畿大阪銀行では女性活躍推進法への取組として、仕事と育児・介護を両立し働きがいを持って働き続けられる環境を積極的に整備しています。

そして、有給休暇の取得促進のため、半期で4回(2日分)取得となっていた半日休暇を、平成29年度より年間で16回(8日分)に拡大しました。有給休暇を半日単位で取得することができるため多様化する休暇取得ニーズに対応でき利用者は拡大しています。

また、フレックス休暇等、制度化された休暇を新設したこともあり、平成29年度年間の平均有給休暇取得日数は、りそなグループ全体で平均13.9日となり前年度の12.1日から1.8日増加しました。

働き方改革の施策としては、出退社時刻ルールの見直しを実施し、限られた時間の中でより高い成果を上げる働き方に挑戦しています。

ルール見直し以降、会社全体で取り組むことにより、一人一人の意識が高まっているように感じます。
また、退社後の自分自身に投資する時間が増えたことで、自己研鑽や、心身のリフレッシュ、家族と過ごす時間が増えた等の意見もあります。

また、男性の育児参画を促す施策として、配偶者出産休暇の取得促進を図っています。
従業員からは、「出産に立ち会えて、妻も喜んでくれた!」などの反響が寄せられており、今では取得率100%となっています。

 

 

株式会社ドロキア・オラシイタ

ドロキア・オラシイタの取組み
株式会社ドロキア・オラシイタでは女性活躍推進法への取組として、ライフイベントがキャリアの途絶とならないための環境を積極的に整備しています。

産休・育休制度を取得する社員が増えるに伴い、仕事と子育ての両立支援制度の浸透度は社内で上がってきています。

特に平成30年4月に総務部所属の女性社員が産休・育休復帰したことで、産休前の個別面談や復帰に向けた個別相談も、より活用してもらいやすくなったと実感しています。
(現在産休・育休取得中:5名)

産休取得については、それまでの体調等をしっかりとヒアリング出来るようになった事で、
後任の部署異動や採用時期について部門長と早い段階で相談することが出来るようになったことがメリットと感じています。

また、少し苦労する点としては、こどもを保育園に入園させることが難しい地域の社員は復帰が大幅にずれ込むこともあります。
そうなると、予定通りの受け入れ体制を作ることが難しくなってきますが、両者で連絡を密に取り合い、個別の復職プランを提案しています。

 

 

株式会社ヤマダホームズ

ヤマダホームズ取組
株式会社ヤマダホームズでは、男性育児休暇取得推進の目標を掲げ、その対象者及び上長に案内を配信するとともに、社内のイントラネットでの取得者の体験談を広報するなど男性の意識改革に取り組んでいます。
(イントラネット:インターネットの技術を利用した組織内の情報通信網のこと。電子メールやブラウザーなどで情報交換を行い,情報の一元化・共有化を図っている。)

対象の方と上長へ案内を配信し始めた当初は「忙しいから」となかなか相手にしてもらえませんでしたが、最近ではメッセージを配信すると上長から、「積極的に休暇取得してください」「少なくても3日間(有給扱い)は必ず取得してください」などのコメントが多くなりました。

上司の後押しがあることで、対象者も取得しやすくなったようで、少しずつ複数日を取得される方も増えてきました。

また、平成18年より所属部署やこどもの有無等に関係なく、様々な環境で働く女性社員が集まり、女性社員の意見を活かした商品開発を実施されています。

女性独自の収納提案を開発したり、お客様からも好評を得ています。
また、参加している女性社員のモチベーションアップにもつながっているそうです。

 

 

株式会社りそな銀行

近畿大阪銀行の取組み

株式会社りそな銀行では女性活躍推進法への取組として、仕事と育児・介護を両立し働きがいを持って働き続けられる環境を積極的に整備しています。

平成29年4月より企画・管理業務を行う本部社員等を対象に『テレワーク制度』を導入しました。

育児・介護をしている場合は、週に1日は会社で勤務、それ以外は自宅で勤務をするという在宅勤務をベースとした『テレワーク』を行っています。育児・介護以外の場合は、スポット的に週に1日程度在宅勤務を行っています。
スタート時は約10名の社員が在宅勤務をしていましたが、次第に浸透拡大し、現在は約50名の社員が活用しています。

このほか、会社で定めた専用端末を使用し、外出先や出張先などで勤務を行うことができる『モバイルワーク』も同時に開始しました。
モバイルワーク利用者は当初の約10名から現在は約150名まで拡大しています。

在宅勤務利用者からは「集中して作業ができるので効率が上がった」、モバイルワーク利用者からは「移動時間等を有効に利用することができる」、等の声が多く挙がっており テレワーク制度により生産性向上が図られています。

また、働き方改革の施策として、業務の生産性を高め早帰りすることを推進しています。

全社的に退社時刻が早まったため、育児・介護をするため勤務時間を短縮したり残業なしで働いている社員とそれ以外の社員との勤務時間の差が縮まり、育児・介護をする社員が依然より気兼ねなくそれぞれの退社時刻に「帰ります」と言えるようになっています。

また、育児・介護と両立している場合は特に家族の都合等もあり年間の休暇をより柔軟に利用したいというニーズが多くありますが、『半日休暇』の取得可能回数を拡大することで年間の有給休暇をより有効に利用できるようになりました。
(半期で4回(2日分)取得となっていた『半日休暇』を、平成29年度より年間で16回(8日分)に拡大)

全員が毎月少なくとも1日休暇を取得することを推奨する『スマートデー』の取組も1年以上推進しています。

年間の平均有給休暇取得日数が増加し、仕事と育児・介護を両立している従業員に限らず、すべての従業員が生産性向上とワーク・ライフ・バランスを意識した働き方ができるようになっています。

勤務時間等の制約の有無に関わらず、だれもが活躍できる職場環境の実現に向けてテレワーク制度の浸透や有給休暇の取得促進をさらに推進していきたいと考えています。

 

 

特別賞(五十音順)

 

株式会社ISO総合研究所

ISO総研取り組み
株式会社ISO総合研究所では、学校行事や急なお子さんの発熱があっても、当日に報告連絡すればOKの『当日お休みOK制度』の導入など、急な休みへのフォロー体制を実現するなど、充実した両立支援を行っています。

システムにより仕事の仕組み化を行ったことで、急な休みにも周りがフォローし合える環境が整っています。

そして、こどもが小学生になるまでは、「ファミ☆ケア休暇」が取得できます。

『ファミ☆ケア休暇』とは、子の看護休暇で、株式会社ISO総合研究所では、有給で年次休暇とは別に、1年間につき7日(2人以上の場合は1年間につき10日)を限度として取得できます。

女性のみならず男性もこどもが熱を出した!等での急な休みがとても取りやすい環境で、社員みんなが活用しています。

また、そういった女性活躍を後押しする取組を進める上で、新しい課題がたくさん出てきます。その度に新しい制度を作っていくようにしています。

例えば、『育休面談』。育休中に家の近くのカフェで専務と話をする機会を設けています。そこでは近況報告や復帰に向けての相談をしています。

これにより、育休中も会社との接点が持て、また復帰後のイメージも持つことができます。

三井住友海上火災保険株式会社

三井住友海上取り組み
三井住友海上火災保険株式会社では女性活躍推進法への取組として、ライフイベントがキャリアの途絶とならないための環境を積極的に整備しています。

働き方改革を所管する人事部の発案で「退社時間宣言ツール」を取り入れました。
遅くとも19時退社ルールの導入により、以下に費やす時間の増加につながっています。

  • 自己研鑽
  • 家族と過ごす
  • 趣味に費やす
  • スポーツ
  • 社外セミナーやイベント参加
  • 得意先企業とのコミュニケーション
  • 社内メンバーとのコミュニケーション

また、これらにより、個々の能力アップ、健康経営、社内外のネットワーク構築といった効果が期待できると考えています。

また、弊社は女性活躍を推進し続けています。その過程で得られた効果として、女性社員が商品開発に携わり女性ならではの視点を活かした商品・サービスを開発したことや、従来の枠を超えた活躍による社内表彰制度への入賞増加等が挙げられ、イノベーション創出につながっています。

 

 

株式会社ライフコーポレーション

ライフコーポレーション取り組み
株式会社ライフコーポレーションでは、平成24年から女性活躍推進を経営上の最重要テーマの一つとして「広報・意識改革・環境整備」の3つのテーマで取組を実施しています。

女性管理職の育成のために、次期管理職候補対象に公募形式で研修を実施。
全3回の研修(8月から11月にかけて月1回7時間研修を実施)で構成し、管理職に必要な知識・スキルの付与(リーダーシップ論、PDCAサイクル、プレゼンテーション、聞き方・伝え方等)、女性の強み(コミュニケーション)を活かし、他者から学ぶことでモチベーションを上げています。

女性は、「私には管理職は到底無理だ」と自分を過小評価しがちであるため、上司からの後押しをしてもらうよう働きかけ、
研修で学んだことを次回研修までに実践する形にし、成功体験や失敗したときの検証、修正も併せて習得できるように働きかけました。

その結果、5年間で女性管理職の比率は4.2%増加。61人もの女性管理職が誕生しました。

 

 

リコージャパン株式会社

リコーの取り組み
リコージャパン株式会社では、次世代リーダー候補の対象社員にはもちろん、その上司向けにも研修を行っています。

研修は2種あります。

一つは、次期管理職を意識し、マネジメントスキルの強化と巻き込み力・連携力を高めるための要素を取り入れ、年3回実施しています。
また、全国から選抜で集合教育を行うため、研修終了後のネットワーク形成に役立てばと、懇親会を毎研修後に実施しています。

もう一つは、管理職2歩手前の層に対し、意識改革研修を実施しています。

意識改革といっても、真面目にコツコツと頑張り、能力も高いのに管理職なんて私にはできないと思っている方に、自身の今後のキャリアと仕事について考え、仕事をする上でのリーダーシップとは何かを考えるきっかけを与えています。

研修の中では、自分の強みを洗い出し、さらに強みを活かして成長するために必要なことは何か、自分が実践して楽しいと思えることを実践課題として設定し、研修期間を通じて実践・一歩踏み出すところまで追っています。

結果として、行動して気づく大切さ、意識変化を促し、それぞれの仕事におけるリーダーシップを発揮していただいています。

 

 

企業の皆様へ

大阪市には、結婚・出産など置かれる環境が変わっても働き続けたいと考える女性が多く暮らしています。

そういった女性が活躍できる環境を整えることで、これまで培ってきた知識や技術を経営や企業の活動に活かすことが可能となります。
これからの少子高齢化社会における経済の活性化には、女性の活躍促進が不可欠です。

大阪市では女性の活躍促進に向け社会全体で取り組んでいくことをめざし、多くの企業等の申請をお待ちしております。

申請方法は、▼こちらをご確認ください。
大阪市ホームページ「『大阪市女性活躍リーディングカンパニー』認証への申請」

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